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お参りをしている中で心に残っているおばあちゃんたちのエピソードがあるので、紹介したいと思います。

帰らせてくれないおばあちゃん

すごくお話し好きのおばあちゃんの家。
部屋の角に仏壇があり、そこでお参りするのですが、終わるなりミニテーブルを出してきて帰り道をシャットアウトされます(笑)。
で、コーヒー・紅茶・緑茶などの様々な飲み物を次々と出され、お菓子やケーキなども次々と出てきます。つまり帰らせないように、隙間を空けないんですね。
で、話す内容は常に同じ(笑)。亡くなったご主人の自慢話。
かなり上から目線の高飛車なトークなので、最初は良いんですが、4〜5回目位からはかなりイライラしてきます。こちらが「急いでいるので…」と言っても、お構いなしにガンガン攻めてくる(笑)。
一度ゆっくり時間ある時にガッツリ聞いてやろうと思って、その雰囲気出したら…
別室のリビングに通されて、写真や資料付きで同じ話をされました(笑)。
お金持ちで生活に不自由なく暮らしているみたいですが、話し相手が日常生活に居ないというのは、寂しいんだろうなと思いました。

早く帰れオーラをだしたおばあちゃん

僕が行っていたお寺では、普段の月参りは、短いお経を二つする事になっていました。
しかし、ある御宅は必ず阿弥陀経をするように!!と言われていました。そこの奥様のリクエストらしいのです。
そして、お勤めが終わった後は、奥様が煎じてくれたお抹茶をお茶うけと一緒にいただくという大変お上品な御宅でした。
しかし、僕が初めて行ったときに、それを知っていたのにもかかわらず、その日が忙しかったせいか、うっかりいつも通りの短いお経をつとめてしまいました。 すると…
いつと出てくる筈のお抹茶が出て来ず、もう帰れオーラが…
あれ? 話と違うな…。
御宅を出た後に、気づきました。 あー!!
みたいな。
次の月にも、その御宅は僕がお参りしました。今回はちゃんと阿弥陀経を…
と思って唱え始めたら… その奥様は一緒にお勤めをしてこられました。しかも丸暗記されていて、僕より速い…。
聞けば、毎回お参りの度に一緒にお勤めするのだそうです。亡くなられたご主人へのお気持ちを、そうしてあらわしておられたみたいなんですね。
もちろんその後は、美味しくお抹茶とお茶うけをいただきました。(笑)

心のこもった90歳代のおばあちゃんのお経

ある遠方の御宅にお伺いした時の事です。
その御宅は車で一時間ほどかかる所で、「そんな遠方なのに、お参りをお願いして来られるなんて、熱心なのに方だなぁ」と思っていました。
出かけにやはり阿弥陀経をおつとめするように言われました。前回の失敗もあるので、今回は間違わないように気をつけないとな、と。
で、お伺いしたら、メチャクチャ大きな大邸宅でした。車を止めて部屋に通されると、ひろ〜い仏間に通されました。
しばらくすると、娘さんに手を引かれておばあちゃんが来られました。90歳代だそうです。一人では歩けず、目も見えず、耳もかなり遠い様でした。
ところが…
リンを鳴らしてお経を始めた途端に、僕よりも大きな声でおばあちゃんが付いてこられたのです。 それはそれは大きな声で一字一句間違えずに…。
なぜだか僕は、自分の事が恥ずかしくなりました。
そのおばあちゃんはずーっと毎回、もう何年もそうされてきたそうです。毎月毎月、大きな声で。
もちろん節は怪しいし、唱えてると言うよりは叫んでるに近い感じもあります。しかしその分、何かが伝わってきます。
娘さん曰く、おばあちゃんはこの毎月のお勤めを本当に楽しみにしておられるそうです。頭が上がらないとはこの事です。
お経と言うのは、書いてある内容が大切で、読み方が上手い下手は関係ない物です。よく「あのお坊さんはお経がヘタだから有難くない」と言う人がいますが、そうではないのです。読んでいるお経の内容や、それに対する自分の気持ちが肝要なのです。
それを思い知らされた1日でした。

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https://memories-in-time.net/wp-content/uploads/2014/12/obousan-tennis.gifhttps://memories-in-time.net/wp-content/uploads/2014/12/obousan-tennis-300x300.gifタッキーテニスコーチでお坊さんですがなにか?
お参りをしている中で心に残っているおばあちゃんたちのエピソードがあるので、紹介したいと思います。 帰らせてくれないおばあちゃん すごくお話し好きのおばあちゃんの家。 部屋の角に仏壇があり、そこでお参りするのですが、終わるなりミニテーブルを出してきて帰り道をシャットアウトされます(笑)。 で、コーヒー・紅茶・緑茶などの様々な飲み物を次々と出され、お菓子やケーキなども次々と出てきます。つまり帰らせないように、隙間を空けないんですね。 で、話す内容は常に同じ(笑)。亡くなったご主人の自慢話。 かなり上から目線の高飛車なトークなので、最初は良いんですが、4〜5回目位からはかなりイライラしてきます。こちらが「急いでいるので…」と言っても、お構いなしにガンガン攻めてくる(笑)。 一度ゆっくり時間ある時にガッツリ聞いてやろうと思って、その雰囲気出したら… 別室のリビングに通されて、写真や資料付きで同じ話をされました(笑)。 お金持ちで生活に不自由なく暮らしているみたいですが、話し相手が日常生活に居ないというのは、寂しいんだろうなと思いました。 早く帰れオーラをだしたおばあちゃん 僕が行っていたお寺では、普段の月参りは、短いお経を二つする事になっていました。 しかし、ある御宅は必ず阿弥陀経をするように!!と言われていました。そこの奥様のリクエストらしいのです。 そして、お勤めが終わった後は、奥様が煎じてくれたお抹茶をお茶うけと一緒にいただくという大変お上品な御宅でした。 しかし、僕が初めて行ったときに、それを知っていたのにもかかわらず、その日が忙しかったせいか、うっかりいつも通りの短いお経をつとめてしまいました。 すると… いつと出てくる筈のお抹茶が出て来ず、もう帰れオーラが… あれ? 話と違うな…。 御宅を出た後に、気づきました。 あー!! みたいな。 次の月にも、その御宅は僕がお参りしました。今回はちゃんと阿弥陀経を… と思って唱え始めたら… その奥様は一緒にお勤めをしてこられました。しかも丸暗記されていて、僕より速い…。 聞けば、毎回お参りの度に一緒にお勤めするのだそうです。亡くなられたご主人へのお気持ちを、そうしてあらわしておられたみたいなんですね。 もちろんその後は、美味しくお抹茶とお茶うけをいただきました。(笑) 心のこもった90歳代のおばあちゃんのお経 ある遠方の御宅にお伺いした時の事です。 その御宅は車で一時間ほどかかる所で、「そんな遠方なのに、お参りをお願いして来られるなんて、熱心なのに方だなぁ」と思っていました。 出かけにやはり阿弥陀経をおつとめするように言われました。前回の失敗もあるので、今回は間違わないように気をつけないとな、と。 で、お伺いしたら、メチャクチャ大きな大邸宅でした。車を止めて部屋に通されると、ひろ〜い仏間に通されました。 しばらくすると、娘さんに手を引かれておばあちゃんが来られました。90歳代だそうです。一人では歩けず、目も見えず、耳もかなり遠い様でした。 ところが… リンを鳴らしてお経を始めた途端に、僕よりも大きな声でおばあちゃんが付いてこられたのです。 それはそれは大きな声で一字一句間違えずに…。 なぜだか僕は、自分の事が恥ずかしくなりました。 そのおばあちゃんはずーっと毎回、もう何年もそうされてきたそうです。毎月毎月、大きな声で。 もちろん節は怪しいし、唱えてると言うよりは叫んでるに近い感じもあります。しかしその分、何かが伝わってきます。 娘さん曰く、おばあちゃんはこの毎月のお勤めを本当に楽しみにしておられるそうです。頭が上がらないとはこの事です。 お経と言うのは、書いてある内容が大切で、読み方が上手い下手は関係ない物です。よく「あのお坊さんはお経がヘタだから有難くない」と言う人がいますが、そうではないのです。読んでいるお経の内容や、それに対する自分の気持ちが肝要なのです。 それを思い知らされた1日でした。