「愛するペットの保険、どのタイプに入れば安心なのだろう?」
「ペットが亡くなったとき、どう解約すればいいのだろう?」
「そもそもペット保険に入る必要あるのかな?」
ペット保険、初めてだとわからないことばかりですよね。
専門的要素が多くて迷われてしまうことはあるかもしれません。
ペットのケガや事故、通院などにかかる補償金はどのように請求したらいいのか
ご家族(ペット)が旅立たれたあと、解約するにはどのような手続きが必要なのか
わからないことばかりではありませんか?
それらの疑問にお答えしていきます。
目次
そもそもペットの保険は必要なのか?
ペットに保険は必要なのでしょうか?
まずここからお話しなくてはなりませんね。
その答えは「人によって異なる」です。
必要な人には必要となります。ですが必要がない人には、必要性をまったく感じられません。
それぞれの理由をみていきます。
ペット保険が必要となる3つの理由
ペット保険が必要となるとしたら、理由は大きく以下の3つです。
- ペットには健康保険が効かない。そのため医療費が「100%飼い主の負担」となるから
- 長い目でみて金銭面のリスクを減らせる。その安心感があるから
- 不測の事態で、最適の医療をペットに受けさせられるから
それぞれの理由を順にみていきましょう。
ペットには健康保険が効かず医療費が100%飼い主負担となるから
人間と違います。ペットには公的な健康保険制度がありません。
なにかあれば、全額自己負担です。
そのうえ、動物病院でかかる医療費は「独占禁止法」によって定められていない自由診療であることから、かかる医療費が驚くほどの高額請求になるケースも。
そのためケガや病気、入院、もしもの事態があったとき飼い主が全額負担する形となります。その負担を減らすために保険に入っておく必要があるといえます。
長い目でみて金銭面のリスクを減らせ安心感があるから
医療の進歩によってペットの寿命が長くなりました。そのため、長期治療が必要となった場合には、保険に入っていれば医療費をトータルで軽減できます。それによってお金の心配の軽減が期待できることでしょう。
ペットにかかるお金は長期治療になるほどかかります。
ただしどの程度まで金銭面でのリスクを減らせるか(または元をとれるか)は、ペットがどれだけ医療にかかったか、保険対象としてどれだけ補償してもらえたかなど加入プランや状況によって異なります。
不測の事態で、最適の医療をペットに受けさせられるから
こちらは、お金がない理由でペットの本来受けるべき治療を断念しなくて済むという理由からです。
人間より歳をとるスピードが早いペットは、症状が悪化するスピードも早いため、早期の治療が大切です。
そのため、お金が払えなかったことを理由にペットを苦しめたくない、という安心が欲しい場合に保険に入る必要があります。
つまり、これらをまとめると、ペット保険に入る意味はこれに尽きます。
「ペットと飼い主の安心のため」
飼い主が全額自己負担でペットの治療費を払える余裕の経済力(または資金の準備)があれば、加入の必要はそれほどないとも言えます。
ですが、その額はトータル100万円を超えることも。その余裕がないのであれば、病気やケガになったときなど万が一に備えておきたい場合は入っておくと安心でしょう。
ペット保険が不必要な理由とは
その一方で、ペット保険に入る必要がない、入らなくていいと考えられる理由は以下のように考えられます。
- ペットがほとんど病気をしない(と思う)
- 保険をかけても元を取れない(と思う)
たしかにその通りかもしれません。
その通りかもしれませんが、ペットは動物です。生き物です。
若いうちは「異物誤飲」が考えられます。
人間のお薬をうっかり飲んでしまうこともあります。おもちゃを飲み込み命に関わるかもしれません。
そして今は元気でも必ず歳をとります。病気や事故もないとは言えません。
ですので、実費での全額支払いが困難と予想されるのであれば、心の保険(お守り代わり)としてだけでもペット保険に加入しておくと安心感が違うでしょう。
とはいえ、
実際のところ、「保険料が負担」と思う方もいらっしゃいます。すでに病気やケガで加入したくでもできないなどの諸事情もあるものです。
ですので、保険に入る必要は飼い主とペットの今と今後の状況によると言えるでしょう。
我が国におけるペット保険の現状
では、ここからは我が国におけるペット保険の現状をお伝えしていきます。
知っておくことで、保険に入るべきかどうかの判断材料となります。
参考程度に読んでみてくださいね。
ペット保険加入率は10%以下という現実
まずは以下の一口メモをご覧ください。
参考 全国犬猫飼育実態調査結果(PDF)ペットフード協会
この調査の一年後にあたる平成31年(2019年)、14歳以下の子供人口1533万人(総務省:子供の日調査結果による)と比べると、犬猫の飼育件数が300万件も多いことから、ペットが「家族の一員」として、または世帯によってはお子さんの代わりとして大切に扱われているかを示すものでもあるでしょう。
参考 我が国の子どもの数総務省このメモにある通り、犬猫だけに限定して考えてもペットの飼育数が人間の14歳以下の子供の数よりも多いにも関わらず、人間の場合は生命保険に加入することがあっても、ペットの場合は、保険加入率が決して高いとは言えない実態があります。
保険好きと言われる日本人の保険加入率がペットの場合は、10%以下です。
あるところの調査では4%ととも8%とも言われています。逆に調査主体(または調査方法)によっては、10%を超えることもあります。ですが、おそらくあなたの周りでもペット保険に入ってる話はほとんど聞くことがないのではないでしょうか。
なぜこんなにもペット保険加入率が低いのでしょうか?
ペット保険加入率が低い理由
その理由は、例えば以下のようなものが挙げられます。
- そもそもペットを頻繁に動物病院につれていくことがない、と思っているから
- 金銭的に保険に入るゆとりがないから
- 他に入っている人の話を聞かない、だから入らなくていいと考えているから
このように飼い主(消費者)がペット保険に加入するメリットを感じていないところが一つの要因です。
またペットを家族の一員と考えていても経済的事情などにより見送られてしまうこと、それが原因のひとつと言えるでしょう。人気がないといえば人気がないと言えます。
ですが、海外に目を向けるとやはりペット保険を作ったスウェーデンでは犬の保険加入率が70%を越えるなど、文化、価値観の違いは色濃くあるようです。
では、加入率が低いから入らなくていいの?
そうとも限りません。
加入率が低いペット保険に入る必要があるのか
結論を言えば、最初の方でもお話したとおり、飼い主の自由です。
ですが、入るべき理由があるとすれば以下のようなものが挙げられるでしょう。
- いまは良くても今後ペットが高齢化していくなかで、病気など治療が必要になることがあるから
- 払えると思っていたときに払えないと安心できないから
- 高額の支払いが全額負担になるから。あまりに高額になると家計を圧迫し生活が成り立たなくなることも
ですので、(今は大丈夫、うちの子は例外だから)、と思わず、少しでも安心したい方は入っておくとよいでしょう。ただし加入するしないは飼い主が決められます。
では、ここからはペット保険未加入とそうでない場合の費用の違いをみていきましょう。
実際のペット治療費の目安
かかる治療費、入院費用などはペットの種類や病気・怪我の状態、そして自由診療である動物病院の取り決めによって変わるため大きな幅があります。
ですので、緊急でなければまずはどの動物病院にかかるかも検討されると保険料以前の節約になるかもしれません。
以下はおおまかな治療の目安になります。
動物病院など医療機関によって大きく異なります。
参考程度にしてみてください。
・初診料・・・1000円〜2000円程度
・再診料・・・500〜600円程度(または無料のところも)
・ワクチン
・8、6、5種混合ワクチン(犬)・・・6500円〜9000円程度
・5種混合ワクチン・・・4500円〜7000円程度
・3種混合ワクチン・・・4000円〜6000円程度
・フェラリラ予防薬・・・1000円〜21000円程度
・狂犬病予防注射・・・3000円〜4000円程度
・入院費用・・・3000円〜6000円程度
・処方箋料・・・1000円程度
・検査料金
・血液検査・・・2500円〜5000円程度
・レントゲン・・・2000円〜3500円
・尿検査・・・700円〜1000円程度
・皮膚検査・・・1000円程度
・点滴・・・1000円〜
・避妊・・・18000円〜65000円程度
・去勢・・・15000円〜55000円程度
※表示価格は税別、この料金以外に別途検査料がかかります。
なお以上の金額はあくまでも一例です。
自由診療であるためこの価格に収まらないこともあります。またペット保険対象外もありますのでご注意ください。
このように、治療費には大きな幅がありますが、それでも一つひとつを見ると高額であると言えます。
かといって必要な治療をせずに苦しむ姿はみたくないですので、備えをしておくことが大事になります。
あくまで保険会社主体の調査なのでどこまで統計手法を信頼するかは個々人次第ですが、とくに生後間もない0歳での手術がこの入院率の高い原因のようです。
動物病院にかかるといっても、予防接種や薬をもらうためなども含まれることでしょう。

またペットの種類によって病気のかかりやすさは違いますが、それでもエサなど食事によっては皮膚病(皮膚炎など)、耳疾患(外耳炎など)、下痢や嘔吐、椎間板ヘルニアなどが犬では発症しやすくなるようです。
事故や怪我に関しては自宅内ではリビング、自宅外では散歩中が多くなっています。とくに交通事故に関しては不測の自体もあるので、散歩を頻繁にされる方ほどペット保険に入っておくと良いでしょう。
ペットのためのお金を事前に貯金しておくことに合わせて高額医療となった場合に備えて、保険に入っておくと安心です。
ペット保険にはどんな種類があるの?
ではここからは、実際にペット保険の中身をみていきましょう。
ペット保険の現状や実情などです。
知っておくことで、今の保険のあり方がみえてきます。
ペット保険会社には2形態があります
ペットにかける保険商品を扱う保険会社は大きく以下の2形態があります。
- 損害保険会社
- 少額短期保険会社
この2つの形態を合わせ日本国内には15社のペット保険会社があります(2019年7月現在)。
この2形態は、いずれも金融庁の監督下(一方は兼財務省監督下)にあります。
そのため支払い条件に合っているにも関わらず、支払い拒否などが合った場合は不服申し立てをできますので、民間の単独運営でない点において一定の安心があると言えるでしょう。
では、それぞれの保険会社の特徴をみてみましょう。
損害保険会社
万が一経営破綻しても、契約者には保険金や返金が一定割合補償されます。
金融庁による免許制です。最低資本金が10億円と巨大であり、生命保険との兼業ができず、取り扱い商品に制限がありません。
以下、損害保険会社です。
- アニコム損害保険会社
- アクサ損害保険株式会社
- au損害保険株式会社
- アイペット損害保険会社
- ペット&ファミリー損害保険株式会社(平成31年4月より)
(2019年7月現在)
少額短期保険会社
少額で短期の保険商品のみを扱う保険会社のことです。
こちらは金融庁の監督下であり、財務省財務局での登録制です。
最低資本金が1000万円必要になります。また取り扱い商品に制限があります。
以下、少額保険会社です。
なお、ほとんどの保険会社はインターネットで保険商品を販売しており、インターネットでの契約が可能です。
記録に残っている最初のペット保険は、1890年にスウェーデンで生まれました。
正確にはペットではありませんが馬など家畜動物を対象にしたものが作られました。
そして30年近く経ち、1924年に初めて犬が保険に加入しました。
ですので、世界的に見るとペットの保険は真新しいものではありません。
ここまで何十年と時間をかけて試行錯誤のもと作られてきた知恵の結晶と言えるでしょう。
さて、日本のペット保険について考えたとき、日本においては今から25年ほど前の1995年が最初とされます。
かつてペット保険は無許可で始められました。そのため保険金をかけたのに支払われないなど多くのトラブル問題を抱えていました。
ですが、法律の改正によって今は免許がなくては開設できません。
そのため、保険金を踏み倒される心配は、約款に記載されている範囲であればまずないといえるでしょう。
そして、日本はペット保険の発展途上国ではあるのはたしかな事実です。
ペット保険商品の存在すら、まだまだ認知度が低いのが実情です。
それでも現代のペットブームやベットを大切な家族の一員として扱うようになったことから、今後ますます需要が高まっていくことは予想されるかと思われます。
>>>出典:ペット健康保険の歴史/北アメリカペット保険協会
保険にはさまざまな条件があります
ペット保険は誰でも(どんなペットでも)加入できるわけではありません。
加入には条件がありますし、支払いにも条件があります。
ですのでどこまでが適用されるかは各ペット保険会社にもとづき一概に言えませんが、おおよそ共通するところでの保険適応範囲をお伝えしておきましょう。
以下の項目でみていきます。
- 新規加入条件
- 更新可能条件
- 審査
では、ひとつずつ説明していきます。
新規加入条件
ペット保険に加入するには一定の条件があります。
- ペットの年齢が加入条件の範囲内であること
- 加入前に大きな病気にかかっていないこと
加入時期が条件の範囲内であること
加入するためには何歳から何歳までと生後何年何ヶ月といった対象(決まり)があります。
※犬猫の場合は、一般には生後2〜3ヶ月から7年〜9年まで
うさぎ、鳥、フェレットはそれより短くなり3年〜4年まで申し込みできるのが一般的です。
ですが、アイペットでは12歳11ヶ月まで入れます(犬猫の場合)。
出生証明書などで産まれた日時を証明する必要があります。
正確な年齢不詳の場合は、保険会社によりますが推定の生年月日でも加入可能です。
ただし、保険に関わるため動物病院のかかりつけ医による推定の年齢などの提出を求められることがあるでしょう。
その際、月日がわからない場合は、迎え入れた日を記入することがあります。
そのため出生がわからない場合は年齢がわからないため、保険加入を断られることがありえます。
加入前に大きな病気にかかっていないこと
加入前に発症している病気は補償対象外となります。
それが許されればペット保険会社にとって不利益になるためです。
一例ですが、以下の場合は加入することができません。
- 加入前に大きな病気にかかっている
- 先天性疾患など生まれつきの病気を持っている
ただし、先天性疾患が補償開始後に獣医師によって見つかった場合は補償対象になることがあります。
なお、ペットが病気で入れなくてもイオンの「ケガのみプラン」であれば、ケガだけを補償してくれます。
若いうちであれば、こちらも検討されても良いでしょう。
参考
「ケガのみプラン」の例イオンのペット保険
更新可能条件
更新可能年齢が「終身」であればとくに問題はありませんが、そうでない場合は更新可能年齢を超えた場合は契約が打ち切りとなり、継続ができなくなります。また1年契約のため前年度の支払い状況や保険使用が多い場合は継続を断られることもあります。
またペットが高齢になるほど保険料が値上がるため、ペットの寿命と照らし合わせてプラン変更なども考えていきましょう。
審査
一般に審査があります。事前に告知してそれが事実であるか審査されます。
なぜなら保険は相互扶助制度であるため、ペットの健康状態が悪いにも関わらず加入させてしまうと、加入者間で不公平になって制度が維持できなくなるためです。
ですので、告知の必要が出てきます。
例えば、以下のような内容を告知します。
- ペットの生年月日
- ペットの種類や品種(例:犬、チワワ)
- ペットの体重
- 混合ワクチンの接種状況
- これまで患った病気について
- 他社との保険契約状況
また、審査なし、制限なしで加入できるかどうかはペット会社によります。
すでにペットが病気にかかっている場合、その病気の種類が死に直結するような重篤なものであれば、断られます。
ですが、ワクチンなどで治療可能なものであれば審査が通ることもあります。
判断はペット保険会社側にあるので、わからないことは問い合わせてみるとよいでしょう。
契約プランと補償範囲など
- 保険適応範囲
- 契約プランと補償割合
- ペット賠償保険特約
保険適応範囲
ペット保険の適応範囲(補償対象)は、各保険会社の補償プランによって異なります。
大きくは、
- 通院
- 入院
- 手術
などが共通する補償対象になります。
通院
ケガや事故などで病院にかかる場合です。
1回かぎりでなく、治療のためになんども通うこともあるでしょう。
また費用を抑えるために通院のみ補償してもらうプランもあります。
参考
通院のみ補償の例日本ペットプラス少額短期保険株式会社
入院
自宅での治療が困難な場合、動物病院にて入院する場合です。
入院にかかる費用の中には、検査、点滴、薬の費用なども含まれます。
車椅子費用であったりを出してくれるところもあります。
手術
手術は全身麻酔を伴うものです。
内容には、ガンや白内障、糖尿病、などがあります。
ただしペットの種類によっては、白内障にかかりやすい遺伝子をもっているため補償対象外になる場合があります。
一方、保証されないのは以下の通りです。
- 歯科治療
- 予防のためのワクチン接種
- マイクロチップ埋め込み費用
- 健康診断
- 避妊・去勢手術
- 妊娠、出産に関わるもの
- 先天性異常によるもの
- 傷病の原因が保険料支払い前にある場合
- 飼い主による重大な過失があった場合
- エサや水など基本的な管理を怠った場合
- 地震や津波など自然災害によるケース
こちらはあくまで一例であり、認められるかどうかは保険会社の規約によります。
ですが保険会社や契約プランによっては、うさぎ、フェレット、鳥、モモンガ、リス、小動物(ハムスター、はりねずみ、ねずみ、モルモット、チンチラ)、爬虫類(亀、ヘビ、トカゲ)なども、対応してもらえます。
■以下、その一例です
参考
どうぶつ健保はっぴいパンフレットアニコム損保
ただし補償されるのはあくまで支払い限度の範囲まで。
約款に書いてある細かい説明に一つひとつ目を通し、丁寧に読み、あとでこんなはずではなかったとならないように気をつけましょう。
またペットショップでの購入ではなく人から譲り受けたり場合や、野良猫を保護した場合、または保健所で引き取った保護犬や保護猫も契約プランによっては保険に加入できます。
このような保護犬・保護猫は出生や過去がはっきりしていないため、病気になってからでは入れないので、より保険に入っておくことが重要になってきます。
契約プランと補償割合
保険料の支払いが多い分だけ当然、補償される金額が大きくなります。
ですので、多く補償を受けたい場合は、プランを高額なものにすることで、より多くの補償を受けるとよいでしょう。
ペットの場合は、ペットが通院中に支払った医療費のうち決められたパーセントを支払ってもらえます。
ペット保険は治療や入院などに払った金額のうち補償プランによって、払われる金額が異なってきます。
大きくは医療費支払額の50%、または70%を補償してくれるプランがあります。(保険会社によっては90%プランもあります)。ですが、補償される保険適応範囲は、各保険会社の特約によって変わってきます。
このように怪我、病気など通院費用、入院費用、動物病院での治療など手術費用の一部を補填してくれます。
なお、手数料はペットショップなど代理店が間に入る場合は、当然代理店側の中間手数料が含まれるため割高になることが多いそうです。
ペット賠償保険特約
契約プランによっては以下のオプションを含めることができます。
- 契約したペットが他人や他のペットを怪我をさせた場合の賠償補償
- 契約したペットが、他人の物や公共の物を壊した場合の賠償補償
など、賠償責任をカバーしてくれるものです。
これをペット賠償保険特約といいます。
他人や他の動物に噛み付いたり、ペットが物損を起こした際に支払い限度額(免責金額)の範囲で、慰謝料、治療費、修繕費などを補填してくれるものです。
ただし、このペット賠償保険特約には注意点があります。
それは、被保険者(一般に飼い主)であったり、被保険者の同一家計のもので暮らす親族などは対象外であることです。
また、被保険者以外の他人の管理下で起きた事故などであれば保険適応対象外です。
など、払われないケースがありますので、契約前に隅から隅まで目を通し、わからないところは保険会社に問い合わせましょう。
保険の申し込み手続きから解約の仕方まで
では、ペット保険の手続きから解約までの流れをみていきましょう。
以下の流れがあります。
- 保険会社選びと申し込み
- 補償金の請求
- 解約手続き
保険会社選びと申し込み
まずは、どのペット保険業社に依頼するか、またどのプランにするかを決めていきましょう。
大きくは補償が入院から手術まですべて受けられるプランと、費用を抑えて大きなケガのみを補償するものがあります。
保険料の試算をしましょう。こちらは各社のホームページにて動物の種類、年齢などを入力しメールアドレスなどと引き換えに知ることができます。
必要であれば、資料請求もできます。
1箇所で決めずに複数の会社で見積もりを出してもらうと良いでしょう。
料金だけでなく補償内容を比較して納得できるプランを選びましょう。
申し込みはWebまたは窓口、または郵送にて行うことができます。
スマホ・パソコンから24時間365日受付対応しているところもあります。
Webの場合は支払いはクレジットカードのみのところがほとんどであり、口座引き落としを希望されるのであれば、資料請求をしましょう。
Webの場合は、飼い主の情報とペットの健康状態などの情報を入力します。
また今現在のペットの写真を送ります。替え玉防止のためです。重要事項を確認し、クレジットカード情報の入力、そして、契約完了です。
書面(資料請求)にて申し込む場合は、同様に重要書類に目を通し、必要事項に入力、ペットの写真と告知書を添付して郵送します。
告知調査がある場合は、偽りの告知をするとバレた際に告知違反となり詐欺罪などによって刑事訴訟されますので、嘘はつかないようにしましょう。
補償金の請求
保険金を請求したい場合は、請求理由を明確にして依頼しましょう。
申請方法は、ペット保険会社によって異なりますが、一例をあげるとホームページから保険金請求書をダウンロードし印刷します。ダウンロードができない場合は、連絡をすることで請求書を郵送してもらうこともできます。
必要書類の提出として、「保険金請求書」と「動物病院が発行の診療明細領収書(原本)」を添付して郵送しましょう。
万が一、請求しても断られた場合、その内容に不服がある場合には、弁護士など第三者機関に相談されるとよいでしょう。
ただし、相談したからと言って必ずしも支払いが行われるわけではありません。
約款の小さい字(特にアスタリスク「※」の部分)までしっかり確認して、条件が合わないなどで支払われないことがないよう契約段階で気をつけましょう。
解約手続き
継続を取りやめたい、ペットが亡くなったので契約を打ち切りたいなどであれば、解約ができます。
解約は電話だけではできません。
ですがまずは、契約者本人からカスタマーサポートセンター(コールセンター)に連絡を取りましょう。
解約理由によってそれぞれ書類の提出が求められます。
ペットが亡くなって解約する場合
まずはお悔やみ申し上げます。
解約(亡くなった場合は失効手続きといいます)に必要な書類は以下のいずれかです。
- 死亡診断書
- 火葬証明書(火葬領収証)
- 納骨証明書
- 埋葬時の領収書
など、民間の動物病院や火葬業者の証明書の写しの提出が必要になります。
それは、ペットの死亡を証明するためです。
ペットが亡くなったことを証明・確認するためです。
提出をもって契約が失効となります。
失効されるまでの間は保険会社によりますが、一般に日割り計算となります。
手続きをしないと1年ごとに自動継続となるため忘れずに届け出ましょう。
更新時期、満期で解約する場合
更新時期、満期で解約するのであれば、各ペット保険会社の規定にしたがって更新・満期の数ヶ月前などに連絡をとり対応していきましょう。
そうでない場合、自動継続となって必要なくても払うことになります。
その際、決められた期日までに会社に届かないと無効となり継続延長となりますので、必ず期日までに送りましょう。
継続拒否する場合も、必ず書面で解約手続きを取りましょう。
年払い契約の場合は、規定に基づいて払い戻しがある場合があります。
ペット保険の選び方と注意すべきポイント
では、保険内容がどのようになっているのかをみてみましょう。
保険内容で注目すべきポイントは以下の点です。
- 補償対象のカバー範囲
- 保険料支払いの安さ
- 補償金の受け取りやすさ
- 口コミの良さ
補償対象のカバー範囲
入ったはいいけど、補償されなかったでは意味がありません。
ですので、ペットがかかりやすい病気があればその病気が補償対象になっているかを確認しましょう。
また入院補償が何日まで、1日いくらまでを補償してもらえるかを確認しましょう。
プランによっては、
- 通院、入院、手術をフルカバー
- 対応病院での窓口清算ができる
- 獣医師にLINE相談ができる
- 年1回の健康診断
などを受けられるものもあります。
ただしその分月々の保険料は割高になります。
詳しくは契約前に、「ご契約のしおり」、「ペット保険約款」などを申し込み先のホームページからダウンロードして目を通しましょう。
保険料支払いの安さ
料金
月々の支払額は安いに越したことがないと思われるかもしれませんし、確かにその通りです。ですので月々の月払い保険料を比較することも大事になります。相見積もりをするなどしておおよその相場をみておきましょう
なお、支払い方には月払いと年払いがあります。
保険料は基本的にペットの年齢と共に変動します。
入るときに安いからここでいいや、と妥協せず、必ず長い目でいくらになるかの概算をみておきましょう。
キャンペーン
申し込み期間によってはお得な割引キャンペーンをやっていることもあります。
ただし、年中キャンペーンの可能性もありますので、期間限定であるかもチェックしておきましょう。
補償金の受け取りやすさ
補償金支払いの期間目安
補償金を支払い請求して即日支払われることもあれば、補償開始までの待機期間があって支払われるのを待たなければならない場合もあります。
保険料振込方法
銀行振込などどのような方法で払われるのか、ご自身にあったものを選びましょう。
補償割合
どの程度補償してもらえるかは補償プランによります。
大きくは70%補償と50%補償があります(なかには90%のプランを提示する保険会社もあります。)。ただし、補償額によって月々または年の支払い額が変わってきます。
限度額と限度日数
支払いには1日の限度日数と年間限度日数があります。
ですので無制限に補償を受けられるわけでないので事前に約款を確認しましょう。
ただし、ペット保険会社によっては1日の支払い制限や回数制限がない商品もあります。
口コミの良さ
口コミ
やはり信頼できるのは第三者による口コミです。
ホームページに記載されているものだけでなく、知人友人などすでにペット保険に加入している人がいれば生の声を聞くのが確実でしょう。
当然ながら満足度が高いものを選びましょう。
それは、ペットには死亡保険がないということです。
それには理由があります。
- 替え玉が可能だから
- 保険金目当てでペットを殺害する人がでてくる可能性があるから
- ペットが逃げ出したりなど行方不明になってまで払いきれないから
以上のように、ペットの死亡保険があると多々問題があるため、最初からペットの死亡保険はないのです。
なお中には、イオンのペット保険のように、個人賠償責任保険とペットが亡くなった際のお葬式費用にあてられる「ペット葬祭費用保険」もあります。
ただそれは例外中の例外です。
替え玉対策としてペットの写真の提出が必要な保険会社もあります。
ですので、ペット保険はあくまで生きている間に使うものであって、万が一の事態に備えて用意するものと理解しておきましょう。
ただし、長期の入院や不測の事態でのケガや治療などで高額がかかった場合は、その支払いの一部を補償してくれるので、浮いたお金を葬儀費用、火葬費用、その後の供養などに当てることも可能です。
ペット保険の光と闇
では、ここからはペット保険の光そして闇の部分もみていきましょう。
光の部分はこれまでにお話した通り、万が一のときにかかった治療費用などのうち、契約で定められた割合の金額を補償してくれるというものです。
一方の闇の部分とは、ペット保険の問題点です。
ただし、ここではペット保険を批判したいわけではなく、知っておいた方が安心という意味で紹介していきます。
問題点
- 加入したくても条件に合わず加入できない
- かけた金額の元がとれないことも
- 約款に照らし合わせて、望んだ支払いを十分に受けられないことも
- ペットが高齢になると支払いが倍になることも
- 免責金額があり、すべてを受けられない
など、ペットの保険においても思いがけない事態があります。
そうならないためにも事前に保険契約書をよく確認し不測の事態に備えましょう。
また、ホームページを見るときはアスタリスク(*)がついた、注意書きなどできるだけ小さい文字を読みましょう。
未加入での問題
では、未加入であれば良いかというと未加入であることでの問題点もあります。
それが、手術・入院の費用が高額になることです。1回の手術で5万円、数十万円とかかった際には払わないとペットも飼い主も苦しく悲しい思いをしてしまいます。
長期に渡る治療となれば1回の治療で数万円かかったとしたら、治療が重なるたびその負担は計り知れないものでしょう。ですので、そのための保険がペット保険です。
まとめ
いかがでしたか?
ここまでペット保険に関することを一通りお話してきました。
最後に大切なことをお伝えします。
ペット保険に入るかどうかは飼い主の自由です。
必ず入らなければならないわけではありません。予期せぬ自体が不安であったりする場合は、人間の健康保険同様入っておくと安心でしょう。
また愛するペットが亡くなられた際には、大変悲しいことではあります。ですが忘れずに、ペット保険解約手続きなど行っていきましょう。
■なお、当サイトではペット供養についても詳しく取り扱っています。
いまは必要ないかもしれませんが、今後必要となった際にはこちらに一通りをまとめてありますのでご覧になってくださいね。
では、あなたのペットがいつまでも幸せであることを願っています。
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