ペット霊園選びのポイント｜葬儀の流れと費用まで

「良心的で信頼できるペット霊園はどうやって探せばいいの？」

「火葬、納骨、 霊園に渡すお布施は一体いくらが妥当なの？？」

「そもそもペット霊園に納骨するものなの？人間と同じ墓にできないの？」

初めてのペット霊園選びはわからないことだらけですよね。

大切なペットのご遺体は悪徳でない信頼できる霊園に預けたいですよね。

そこで今回は、親身になって飼い主の気持ちに寄り添ってくれる安心のペット霊園選びのポイント、葬儀の流れ、かかる費用などペット霊園に関する様々な疑問や質問にお答えしていきます。

ペット霊園の施設内はこのようになっています

あなたはペット霊園の施設内に足を運んだことがありますでしょうか？

ペット霊園の外観や配置などは霊園の規模やコンセプトによって異なります。

その中でもペット霊園の多くに共通する施設は以下のようになっています。

ペット霊園に共通する施設

その他に管理事務所、トイレ、駐車場があります。

このうち、ペット霊園の特色を示す施設が、「葬儀式場」、「火葬場」、「合同供養堂」、そして「共同慰霊碑」の4箇所です。

葬儀式場

こちらはペットの告別式を行うために、火葬前に使用される式場です。こちらで亡きペットに哀悼の意を捧げ、最後の別れを告げましょう。

火葬場

ペットの亡骸を火葬し遺骨を取り出すための火葬施設です。火葬室、火葬炉とも言われます。ペット霊園と併設せず離れた場所の設営されているケースもあります。

合同供養堂

ペットを供養するための施設です。塔婆供養堂、合同合祀所とも言われます。遺骨はここには納められず、別の場所に納骨されます。

共同慰霊碑

ペットの慰霊をするために建てられた記念碑です。共同慰霊塔、動物慰霊塔とも言われます。

ペットの遺骨を納める場所

ペット霊園ごとに異なります。納骨堂、個別墓地、共同墓地、または、墓地公園があります。それぞれの特徴をみていきましょう。

納骨堂

骨壷、位牌、写真などを安置できるお堂です。お堂内には納骨棚といわれる区切りで仕切られた骨壷収納スペースがあり、料金を支払うことで借りることができます。

個別墓地

土地に区画された空間にペットの遺骨を納めるタイプの墓地です。骨壷ごと埋める場合はカロートといわれる納骨室に納められます。ペットの遺骨はここに一体一体納められます。

より詳しくペットのお墓の選び方についてまとめた、こちらの記事をお読みください。

ペットのお墓はどう選ぶ？自宅の庭や一緒に入る墓、費用の相場、お墓参りやご供養の仕方まで

共同墓地

共同（合同）で納められる墓地になります。合同供養塔、合同慰霊碑も共同墓地のひとつと言えるでしょう。

※画像はイメージです。

墓地公園

自然の空間にとけこんだ墓地型公園タイプのペット霊園です。樹木葬やお花畑葬などがあります。

信頼できるペット霊園の選び方

想像してみると恐ろしくもなるかもしれません。

「ペットの火葬を霊園にお願いしたらあとから高額請求された・・・」

「永代供養として納骨したペット霊園が倒産で潰れて閉鎖してしまった・・・」

そのような事態になったら泣くに泣けませんよね。

先ほど申し上げたように、ペット霊園の数が都市部を中心に多くなりつつある昨今ですが、それにもかかわらず法整備が進んでいるとは言えない状況から、悪質なペット霊園が存在するのは否めない事実となっています。
愛するペットを失った悲しみに寄り添うどころか、混乱してどうしていいか分からない不安につけこみ、あとから高額請求される事例が多数報告されています。

ではどうしたらよいのでしょうか？

ペット霊園の悪質トラブルに気をつけよう

本来は亡きペットの幸せを第一に考え供養し、飼い主の気持ちに寄り添うのがペット霊園のあるべき姿と言えるでしょう。しかし、初めから金銭目的だけで「ペット霊園は儲かるらしい・・・」と運営を開始する悪質なペット霊園管理人がいないとも限りません。

なぜなら、東京など都市部を除く一部の市区町村において、いまだ条例などのガイドラインが制定されていないためです。認定許可が必要ないため、ペット霊園を誰でも開園し運営できてしまう、そのような実情があるためです。

ですので、そのような法律の抜け穴を知って参入してくる悪質なペット霊園に引っかかって後悔することのないように、先にどのようなトラブルがあるのかを知っておくことが不要なリスクを避けるために大切となります。

たとえば、以下のようなトラブルです。

悪質トラブル①：理不尽な高額請求

もっとも多いトラブルが葬儀が終わったあとでの高額請求です。セット料金と思って契約したのに、勝手にオプションが追加されて「契約書をよく読まなかったからだ」と責められ泣き寝入りするケースがあります。中には、火葬移動車の中でペットを途中まで火葬して、「追加料金を払わないと生焼けで返すぞ」と、脅すケースも報告されています。

悪質トラブル②：不要なサービスの押し売り

必要ないものに関わらず、断っても執拗に花やペット用棺桶など押し売りされるケースもあります。もちろんそれらを買う買わないは飼い主の自由ですが、度を超えたケースもありますので注意が必要です。

悪質トラブル③：別の遺骨を渡される

ペットに限らず遺骨の状態になってしまうと本当に自身のペットのものか判断がつきません。それに便乗して火葬してないのに火葬したように見せかけて他の遺骨を渡されるケースがあります。さらには、ペットの亡骸を山に不法埋葬したりなど悪質なケースも実際ありました。

良心的なペット霊園選びのポイントとは・・・

いまあげたようなトラブルを避けるためには、事前に信頼できるペット霊園かどうかを見極めることが大切になります。

では、どのようなことに気をつけて選べば良いのでしょう？

それは、以下の点です。

このようなことを確認しながら選びましょう。

さらに重要なポイントとして、ペット霊園のオーナーが納骨される場所の利権者であるかどうかを確認しましょう。

ペット霊園オーナー自身が所有権をもたない借地（他人の土地）のペット霊園では、2017年4月に大阪府枚方（ひらかた）市のペット霊園「宝塔」のように地権者の判断で突然閉鎖となりえる事態もあり得ます。十分注意しましょう。

また、ペット霊園周辺の草木や雑草の手入れ、トイレの汚れなどから日常の管理が徹底されているかを確認しましょう。

そして、ペット霊園スタッフや業者と電話で話をしてみましょう。
あまりに売り込みが強いなど人柄や社風に不信を覚えたら、ペット霊園自体をきっぱり断る勇気を持ちましょう。

実際にペット霊園の場所に足を運べる場合は行ってみましょう。

以下のポイントも確認しておきましょう。

また、お住いの場所近くのペット霊園を選びましょう。
ペット霊園までの物理的距離が遠いと供養したいと思ってもなかなか通うことができません。
ペットのことを忘れるとは言わないまでも、せっかく納骨したペットの遺骨がペット霊園に放任状態となってしまいがちとなってしまいます。

それがいけないとはいいません。ですが、できる限りで通える範囲内のペット霊園を選んでください。万が一のトラブルにも対応してもらいやすくなるからです。

そこで次から日本全国のペット霊園を紹介していきます。
あなたのお住いの地域で素敵で良心的なペット霊園を探しの参考にしてみてください。

日本全国地域別で探すペット霊園

では、地域別にペット供養できる霊園をみていきましょう。

• 北海道
• 東北地方
• 関東地方
• 甲信越地方
• 北陸地方
• 東海地方
• 関西地方
• 中国地方
• 四国地方
• 九州地方
• 沖縄

なお、こちらは2019年現在で確認できている箇所になります。

※全国一覧を確認しない場合はこちら（下側にジャンプします。）

北海道

東北地方

関東地方

甲信越地方

北陸地方

東海地方

関西地方

中国地方

四国地方

九州地方

自然と緑あふれる霊園でペットの安らかな眠りを祈りましょう。

ペット霊園でかかる費用、葬儀の流れについて

ペット霊園でかかる主な費用は、告別式などの葬儀代、火葬料金、納骨費用、この3つです。

これらの料金はペット霊園ごとに異なりますし、セットプランによっても異なりますので一概にいくらになるとは言えません。
ですので、以下ではおおよその目安を紹介していきます。

ペット霊園での葬儀代の目安

ペットに最後の別れを告げる告別式（セレモニー）料金と、ペットの遺体を荼毘（だび：火葬）し遺骨を取り出す火葬料金を合わせた基本料金を「葬儀代」としてお伝えします。

あくまでも目安ではありますが、犬猫を除いた小動物（体重2kg以下）の場合は1万円〜2.5万円程度、猫や超小型犬のサイズ（体重2kg以下）では1.5万円〜3.5万円程度、小型犬（体重10kg以下）では約2万円〜4万円程度、中型犬のサイズ（体重25kg以下）では約2万円〜5万円、大型犬のサイズ（体重40kg以下）で4万円〜6万円、超大型犬（体重40kg以上）では、約5万円〜が一般的な相場といえそうです。
（※この中に家族送迎、骨壷、供養花などのオプション料金は一切考慮されていません。）

ただし、ここにあげた料金はあくまでも目安です。
申込先の火葬業者が提示する火葬プラン、葬儀内容ならびにペットの種類や大きさにより値段が大きく異なります。

ですので、あとから追加料金発生など問題が起こらないように、事前に渡される契約用紙やホームページ案内にしっかり目を通しましょう。わからないことはペット霊園または業者に確認をとることが大事です。

また、オプション追加により追加料金が発生するため、どこまでがセット料金でどこからがオプション料金かを事前に、また都度確認しましょう。

業者への連絡、来園、受付、納棺までの流れ

では、実際にペットが亡くなった際の葬儀の流れをみていきましょう。

ペット霊園に連絡します。

電話または近くであれば直接尋ねられるとよいでしょう。火葬をどのようにするか、料金はどのくらいかなどを聞いて確認しましょう。この際インターネットなどで信頼できるペット霊園であるか、先にあげたチェックリストを元に確認されることをオススメします。またペット霊園の電話対応を確認し納得できない場合は、他のペット霊園もあたって比較されるとよいでしょう。

ペット霊園へ移動します。

ペット霊園に自身の車で向かう場合は、ペットのご遺体をドライアイスなどで冷却保持した上でペット棺、なければダンボールに安置して来園します。

または霊園スタッフ（業者）が火葬場まで案内してくれるはずです。足がない場合はタクシーまたは、オプションで現地まで送迎にて一緒に移動します。

訪問火葬車または引き渡し火葬の場合は、ここでペットのご遺体とお別れとなります。

受付にて、手続きをしましょう。

飼い主（喪主）とペットの名前を受付用紙に記入していきます。
葬儀内容と火葬プランと総額でいくらかかるのか目安を確認しましょう。
その後、火葬炉前室にて霊園スタッフにより思い出の品など副葬品とともに納棺されます。

なお、葬儀の流れは以下の記事に詳しくあります。必要の際は、ご参考になさってください。

ペット葬儀（通夜、告別式、火葬）の流れ、手続き、マナーとかかる費用の目安をまとめました

告別式と火葬の流れ

ペットが納棺されたあとは事前に申し込んだ火葬プラン（合同火葬、個別一任火葬、立会い火葬）に従って火葬がおこなわれることになります。

合同火葬の場合

他のペットと合わせて火葬されるタイプの合同火葬では、この段階でお別れとなります。合祀のため遺骨が混ざるため遺骨の返却はありませんが、どこに納骨されるか場所を聞いてから清算を済ませましょう。かかる費用を最低限に抑えられる火葬法が合同火葬となります。

個別一任火葬の場合

ペット霊園スタッフに一任するため火葬に立ち会えずお骨拾いがありませんが、ペットを個別で火葬するため遺骨を返却してもらえます。斎場にて告別式（セレモニー）を執り行い、出棺です。火葬され遺骨になるのを待つ間、待合室で待ちます。希望すれば遺骨が返却されます。

立会い火葬の場合

斎場で告別式をおこない、火葬に立会うため火葬場に移動します。火葬ではお骨上げを行います。基本的なマナーや作法はペット霊園スタッフが教えてくれるのでそれに従えば問題ありません。料金は合同火葬、個別一任火葬に比べて高くなりますが安心できる火葬といえるでしょう。

火葬料金の目安はこちらにまとめてありますので参考になさってくださいね。
参考 火葬プラン別比較まとめペット供養仏具専門ガイド

返骨を希望する場合

他のペットの遺骨と一緒くたになるため「合同火葬」では返骨されませんが、「個別一任火葬」および「立会い火葬」であれば基本的に返骨可能となります。希望する際は事前にペット霊園スタッフにその旨を伝えましょう。納骨用骨壷に納められ骨袋（骨壷カバー）に覆われた状態で返骨されます。
お手元にペットの遺骨が入った骨壷が届き葬儀がすべて終わったら受付にて清算、もしくは後日清算の形の契約書を取り交わし帰宅となります。

ペット霊園での納骨をする場合

骨壷に納められたペットの遺骨を納骨する場合、ペット霊園では大きく2つの納骨形式があります。

• 個別納骨
• 合祀納骨

この2つです。それぞれの特徴をみてみましょう。

個別納骨

個別納骨は、文字通りペットの遺骨を個別で納骨する方式です。
納骨堂にある納骨棚に骨壷ごと納めることができます。
または個別墓地のカロートに骨壷ごと納骨されます。

合祀納骨

合祀供養は、他のペットなど動物の遺骨（遺灰）と合わせて納骨する納骨方法です。
合同火葬に限らず、個別一任火葬、立会い火葬でも選択できます。

ペットの納骨についてさらに詳しく知りたい方は、こちらの記事をお読みください。

ペットの納骨はどうやるの？お墓以外にもある納骨場所、手続きの流れ

ペット霊園墓地への埋葬について

ペット霊園で代表的な埋葬は、墓地埋葬となります。
永代供養他、管理費などがかかることありますので事前に確認しておきましょう。

お布施について

心づけでお布施を読経してくれたお寺の住職に渡すこともあります。

読経があるかないか分からない場合は、不祝儀袋や表書きとなる熨斗（のし）には「供養料」と書けば良いでしょう。

読経があると事前にわかっている場合は、お布施という形で渡しますがすでに葬儀費用に含まれていることもありますので、ペット霊園に確認されるとよいでしょう。

お布施を渡すのであれば3000円から5000円が妥当な金額とされます。多くて１万円となるでしょう。

ペット霊園その後の供養

ペット霊園での供養は、ペット霊園が日常供養してくれることもあります。
しかし、個人でもお墓まいり、お盆、合同慰霊祭などに参加されると心の安らぎに繋がることでしょう。

ペット霊園によくある質問

Q：動物病院で亡くなったときは霊園に連絡するの？

動物病院との連携が取れているのが一般ですので、動物病院が紹介してくれるでしょう。希望のペット霊園があれば要望を出されるとよいでしょう。

Q：今ある霊園から他の霊園にペットの遺骨を移動できますか？

一度、葬り去った遺体や遺骨を別の場所に葬り直す改葬をご希望でしたら、個別一任火葬、立会い火葬など個別で火葬されたのあれば可能性はあります。しかし、その場合であっても合祀であれば他のペットの遺骨と見分けがつかず出せないのが原則となっています。また他の霊園への移動には新たに費用がかかります。合祀納骨であればできません。詳しくは埋葬されたペット霊園に相談してみましょう。

Q：ペット霊園以外の供養方法はありますか？

はい、ペット霊園に限らず、お寺での供養や自宅での供養方法があります。
たとえばハムスターなど小動物であればプランター葬があります。
参考 プランターに土葬する際の流れペット供養仏具専門ガイド

手元供養として遺骨を自宅などに安置したり、アクセサリーに遺骨を納める方法もあります。
以下の記事内で紹介してますので参考にされてみてください。

ペットの遺骨アクセサリーの人気・オススメ商品。迷ったときの選び方

Q：霊園に子供を連れて行って問題ありませんか？

問題ありません。ペットの霊が憑くなどと考える方もいらっしゃいますが、本人が望むのであれば連れて行くことができます。むしろお子さんに命の大切さを理解してもらう良い機会になるかもしれませんね。

まとめ

いかがでしたか？

ここまでペット霊園の選び方、費用、供養の流れをお伝えしてきました。

何度も申し上げているように、ペット霊園で葬儀は信頼できるところを選びましょう。
安いからという理由だけでなく飼い主自身がここならぜひお願いしたい！そう思える場所で葬儀を行い、必要に応じて納骨することでその後の安心感に繋がります。

とくに、ペットロスになってしまったときには、ペット霊園での合同慰霊祭などがあれば
参加されてみてはいかがでしょうか。

また、それでもペットロスがつらい場合には、こちらの記事も合わせてお読みになってみてください。

悲しいペットロスの乗り越え方〜症状、予防、グッズまで

あなたのペットの幸せを心より願ってます。

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