おさるくん
お姉ちゃん
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大まかなお通夜の歴史とお通夜の意味
おさるくん
歴史を知れば「お通夜」が見えてくるよ!
- お通夜の由来は亡くなったお釈迦様を囲って弟子たちが一晩中語り合ったことから
- 遺体の腐敗や匂い消しのために夜通しで香を炊き続けるという必要性もあった
- 保存技術が進化し、簡素化して夜通しではなく1~2時間の「半通夜」になった
- 様々な事情で葬儀・告別式に参加しづらくなったため、「お通夜」にのみ参列することが多くなった
また、関係者も全国各地に散らばっている事が多く、葬儀・告別式に参加することが困難になってきています。
そのため、親戚やごく親しい友人・知人を除き、一般会葬者は「お通夜」にのみ参列する傾向が高くなってきたのです。
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基本的にはお通夜だけ出れば良い
おさるくん
「葬儀・告別式」は日中行われるもので参加が難しい場合も多いので、前述の通りお通夜が告別式が持っていた追悼の役割を担うようになってきているのです。
そのため、葬儀に出席すべき親族や、どうしても告別式に参加したい近しい友人・知人など以外は、お通夜にのみ参列するというのが一般的です。
また、これは葬儀関係全般に言えることですが、地域や家、宗旨・宗派ごとに考え方が異なっているので、確認できるならしておくべきです。
葬儀・告別式に出る時はお通夜にも出ないといけない?
では、例えばあなたが故人と生前とても仲がよく、葬儀・告別式に出席したいと考えていた時、お通夜にも出る必要があるのかという疑問があります。
結論から言うとこれは「どちらか片方だけで大丈夫」で、もちろん「両方出ても大丈夫」です。
現在では前述した通夜の変化や、葬儀と告別式が一体となっていることからも、昔とはそれぞれの儀式が持つ意味合いがだいぶ変わってきました。
昔からの儀式を意識した厳格な葬儀でもない限り、自分のスケジュールにあわせて出席するということで大丈夫です。
一番の悩みどころ「恥をかかないためのお通夜の服装」
本来は平服だったが、今では基本は喪服で良い
本来お通夜は、訃報を受けてから時間なく行われるものなので平服(普段着)でも良い、また通夜前の弔問のように喪服だと死を準備していたと思われて逆に不適切とも言われていました。
ですが、今ではお通夜のみに参列する人が増え、お通夜が故人との最後の別れの場になってきており、喪服を着用することが一般的です。
お通夜に参列する際の服装ですが、深く考えずに冠婚葬祭用のブラックスーツ・ブラックフォーマル(喪服)を着て行けば問題ありません。
もちろんネクタイも靴下も靴も黒で揃える必要があるのは言うまでもありません。
金具類(ネクタイピン、結婚指輪以外の指輪、靴の飾り等)は避けるようにしましょう。
喪服の基本ルールは 遺族≧参列者
和服は避けたほうが良いです。
葬儀や法事を通して「遺族・親族よりも格式が上の喪服を着てはならない」という決まりがあります。
そして、最近では喪主や遺族も準喪服であるブラックスーツやブラックフォーマルを着ることが多いので、それよりも格上になる正式喪服は参列者は着ることはありません。
身につけてはダメなモノ
喪章は遺族がつけるもの
出先で喪服が用意できなかったなどの理由で喪章をつけて参加すればいいのかという質問もありますが、喪章は遺族が身に付けるものなので参列者がつけてはいけません。
出先の場合は派手な服装を避けて平服で向かうようにしましょう。
本来的な意味合いでは平服でも大丈夫ですが、「失礼だ」と誤解されることも多いので、突然で用意できなかった旨をしっかりと伝えるようにしましょう。
殺生を連想させるものはNG
男女とも殺生を連想させる毛皮のマフラーやコートも身に着けてはいけません。
メイクは自然に、肌の露出はNG
女性の場合、メイクは派手にせずあくまでも自然なもので、マニキュアや香水はつけないのが礼儀です。
ストッキングは黒を着用し、素足では行かないようにします(肌の露出はNG)。
アクセサリー類は注意 一連のパールはOK
結婚指輪以外のアクセサリーは着用しないのがマナーですが、唯一の例外はパールのネックレスです。
パールは「涙の象徴」なので失礼には当たらないとされています。
ただしパールのネックレスをつける場合、二連のものは絶対につけてはいけません。
二連のものは「重なる」という意味合いがあり、お通夜や葬儀・告別式の場にふさわしくないからです。
望ましい髪型
これまでの常識としては、茶髪であれば一時的にヘアースプレーをかけてでも黒髪で参列すべきと言われていました。
しかし、時代は移り変わり現代は多様性の社会であり、茶髪は一般的になりました。
よって、遺族の方が不快に思わない範囲で考えるのが現実的だと思います。
男性はボサボサな髪型、前髪が極端に長い場合は適当な量のワックスでしっかりと整えるように留意しましょう。
女性であれば、ロングヘアの方だと後ろで一つにまとめる、ヘアーアクセサリーはシンプルな控えめなものを使用するといったことに留意しましょう。
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服装についてさらに詳しく知りたい方は下記の記事をお読みください。
葬儀や法事で恥をかかないための服装・喪服・持ち物のマナーまとめ
数珠については必ずしも必要ではありませんが、詳しく知りたい方は下記の記事をお読みください。
これでバッチリ!「数珠」の意味、持ち方、選び方まで
お通夜における香典について
お通夜に持参?それとも告別式に持参?
お通夜にも告別式にも参列する場合はどちらに香典を持参するのが正しいのでしょうか?
答えはいずれかに持参するということになります。
ただし、急に連絡を受けてお通夜に参列する場合は、不幸を事前に予期していたという印象を与えてしまうため、この場合は告別式に持参します。
もちろんお通夜にしか参列しない場合は、お通夜に持参することになります。
香典の相場は?
故人が親戚関係にある場合は、10000円以上、親族以外の場合は香典は5000円ほど包むのが一般的です。
親兄弟など近い人物の場合はより多く包む傾向があるようです。
ただし、上記は一般的な金額であり、実際は付き合いの程度によっても包む金額は変わってきます。
分からない場合は身近な人に相談してみると良いかもしれません。
香典袋について
香典袋は無難に無地袋がよいでしょう。
例えば、蓮の花が描かれた香典袋は仏教用ですので、それ意外の宗教では不適当です。
また、ユリの花や十字架が描かれたものはキリスト教式です。
無地袋はどの宗教にも使えます。
1万円までの香典の場合は、水引きが印刷された略式香典袋、1万円以上から水引きがかけられたものといったように、金額にあわせて選ぶの作法になっています。
香典袋の表書きは何と書く?
仏教では亡くなってから四十九日間は閻魔大王による裁きが行われるとされています。
したがって、四十九日法要以前はまだ「霊」から「仏」にはなっていないので、四十九日より前は「御霊前」になります。
ただし、浄土真宗は死後すぐに仏様になるという考えですので、お通夜でも「御仏前」を使用します。
そのため、宗派は事前に確認しておくのが望ましいです。
香典袋の書き方
使うものは筆または筆ペンで、薄墨のものを使います。不祝儀袋の水引きから上の場所に「御霊前」などの表書きを書き、水引きの下に自分の名前をフルネームで書きます。
その他、代理人として弔問する場合や連名するときの書き方など、さらなる香典の詳細をお知りになりたい方は下記記事をお読みください。

お通夜の流れ
会場についたら
最近のお通夜は自宅ではなく斎場のような場所で行われることが多いですが、参列する場合は斎場の係員の誘導に従います。基本的な流れは次のとおりです。
- 受付にて簡単にお悔やみの言葉を述べる
- お香典を渡し、芳名帳に記帳をする
- 柩が安置されていて祭壇のある部屋へ入りお焼香を行う
- 通夜振る舞い(地域によっては無いことも)
お悔やみの言葉・挨拶の例
お通夜に駆け付けて遺族と対面した時、一体どのような声を掛けて良いのかわからなくなることがあると思います。
一般的には「この度はご愁傷様です」というのがよく使われるフレーズですが、妙に形式ばっているところもあって言いにくいという人もいるでしょう。
そのような場合は「本当に急なことでびっくり致しました」「●●さんには本当に親しくして(よくして、お世話して)頂いて・・・」「・・・非常に残念です」というような表現が比較的使いやすいでしょう。
出来れば最後に「何かお手伝い出来ることがあれば(困ったことがあれば)いつでもお声掛け下さいね」のようなことを付け加えると良いかもしれません。

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お焼香の作法
お焼香の作法は地域や宗派によって多少異なりますが、基本的には以下のとおりです。
- 遺族・親族に一礼
- 祭壇に向かって一礼した後に合掌
- 「香炉の右側にある抹香を右手の親指と人差し指、中指の3本でつまみながら手を返して目の高さまで持ち上げ」
- 「香炉の左側の少し上まで下げ、指をこすりながら抹香を落とす」
- ③④を3回行い、合掌
- 遺族・親族の順に一礼をして退場(もしくは元の場所に戻る)
ただし、最初の合掌が省略されたり、人数が多い時は3回お焼香をするところを1回のみにすることなどもありますので、指示に従ったり周囲の人に合わせるなどして臨機応変にするべきでしょう。
お焼香についてさらに詳しく知りたいときは下記の記事をお読みください。
知っておきたい焼香マナー | 作法・仕方・やり方、回数など
動画でお焼香の作法をみてみよう!
通夜振る舞いは断らずに頂くのがマナー
お焼香をした後はいわゆる「通夜振る舞い」といって食事やお酒、お茶などを勧められることがあります。
これは故人を供養する意味合いのあるものですので、断らずに頂くのがマナーです。
実際に食べなくても良いので、せめて割り箸を割って食べ物を少量取り分け箸をつけたり、飲み物をひと口くらいは頂くようにしましょう。
また地域によってはお持ち帰りをする形のところもあります。
お通夜の所要時間
お通夜の所要時間ですが、弔問客の数にもよりますが概ね1時間ぐらいみておくのがよいです。
その後、通夜振る舞いが1〜2時間ほどありますが、弔問客は長居しないことがマナーとされていますので、こちらも1時間ぐらいみておくのがよいです。
よって、合計で2時間ほどみておくとよいでしょう。
お通夜の開始時間は一般的には18時から19時ぐらいが多いです。
仕事時間の兼ね合いで開始時間に間に合わないこともあると思います。
しかし、お通夜は急に連絡が来ることもありますので、30分から1時間程度の遅刻であれば参列すべきです。
遺族の方も忙しいのにかけつけてくれたと感謝してくれることでしょう。
まとめ
- 一般的にはお通夜にのみ出席することが多い。(告別式は一般的に家族・親族とごく親しい人のみ。)
- 喪服はブラックスーツ・ブラックフォーマルで良い
- 香典は受付に渡す。受付がない場合は喪主・遺族に渡す。
- 焼香のやり方がよく分からない場合は周りに合わせよう