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目次

公的年金の手続き

年金関係ですべき手続き

故人が年金を受給していた場合は、年金の受給停止と未支給年金を請求する手続きが必要です。

また、故人の加入・受給している年金の種類や保険料を納めた期間を確認し、それに応じて遺族がもらえる年金や一時金を請求します。

年金の種類

遺族基礎年金と遺族厚生年金

遺族が受給可能な主な年金は遺族基礎年金(国民年金)遺族厚生年金(厚生年金)があります。国民年金は20歳以上60歳未満のすべての国民が加入する年金で、厚生年金や共済年金は会社や団体で働く70歳未満の会社員や公務員などが加入しています。

時効

遺族要件と支給要件に該当した場合であっても、年金は5年、一時金は2年の時効があるので、請求期間内に速やかに請求するようにしましょう。

個人別の遺族に支給される年金・一時金

故人 遺族に支給される年金 一時金
国民年金に加入中の人(自営業など) 遺族基礎年金 寡婦年金
死亡一時金
国民年金および厚生年金に加入中の人 遺族基礎年金と遺族厚生年金 中高齢寡婦加算
経過的寡婦加算
老齢基礎年金受給権者または
受給資格期間を満たしている人
遺族基礎年金
老齢厚生年金受給権者または
受給資格期間を満たしている人
遺族厚生年金・遺族基礎年金 中高齢寡婦加算
経過的寡婦加算

老齢基礎(厚生)年金受給権者:原則65歳以上で受給資格期間25年以上の人
受給資格期間を満たしている人:65歳に達していないが、受給資格期間は満たしている人

公的年金の基本

2種類の公的年金

日本に住む20歳以上60歳未満のすべての国民が加入しているのが国民年金です。
国民年金に加える形で、会社員は厚生年金、公務員は共済年金など、2つの年金制度に同時に加入していることになります。

老齢基礎年金・老齢厚生年金の基本

受給資格期間(保険料を納めた期間と保険料の免除を受けた期間などの期間が合わせて原則25年(300月)以上)を満たしている人は原則65歳から年金を受け取ることができます。

受給資格期間は、経過措置や特例措置があるので、受給期間が足りないと思える場合でも受け取ることができる可能性があります。最寄りの年金事務所年金ダイヤル等に問い合わせで確認をしましょう。

年金受給の停止と未支給年金の請求

故人が年金受給者だった場合は、年金受給を停止する手続きである年金受給権者死亡届の提出が必要です。

年金受給権者死亡届

故人が年金受給者であった場合は年金受給を停止する手続きが必要です。手続きが遅れて年金が支払われた場合は、返還する必要があります。

必要なもの

  • 故人の年金証書
  • 死亡の事実を明らかにできる書類(戸籍抄本、市区町村長に提出した死亡診断書(死体検案書)のコピー、死亡届の記載事項証明書等)

提出の必要がない場合

平成23年度より年金受給権者死亡届は以下の要件を満たす場合は出す必要はありません。

  • 日本年金機構において、住民票コードが収録されている
  • 死亡の事実があってから、戸籍法上の届出期限である7日以内に市区町村に死亡届を出した場合

ただし、未支給年金を請求する場合はこれまでどおり年金事務所等への請求が必要です。

未支給年金の請求

未支給年金の受給資格のある遺族

故人が死亡するまでに受け取るはずだった未支給分の年金を受け取れる条件は、故人と生計を同じくしていた

  1. 配偶者
  2. 父母
  3. 祖父母
  4. 兄弟姉妹
  5. その他(1)~(6)以外の3親等内の親族

の順番に請求する資格があります。

提出書類

未支給(年金・保険給付)請求書・年金受給権者死亡届 (報告書)

必要なもの

  • 故人の年金証書
  • 故人と請求者の身分関係が確認できる書類 (戸籍抄本等)
  • 故人と請求者が生計を同じくしていたことが分かる書類 (住民票の写し等)
  • 受け取りを希望する金融機関の通帳
  • 故人と請求者が別世帯の場合は「生計同一についての別紙の様式

請求先

最寄りの年金事務所または街角の年金相談センターに提出します。

遺族年金の請求

遺族年金の支給対象

故人が加入・受給していた年金ごとに「遺族」の範囲は異なります。
遺族年金や一時金の対象者は「故人に生計を維持されていた」というのがポイントです。

年金額と受給期間

遺族基礎(厚生)年金の額は、物価水準などの変動に応じて変更になる場合があります。

また、支給が決定しても、支給停止や受給資格を喪失する要件があります。

遺族基礎年金の対象者

支給要件

  1. 国民年金の被保険者または老齢基礎年金の資格期間を満たした者が死亡したとき
  2. 死亡した者の保険料納付済期間(保険料免除期間含む)が加入期間の3分の2以上

対象者

死亡した者によって生計を維持されていた、

  1. 子のある配偶者

ここでいう「子」は18歳到達年度の末日(3月31日)を経過していない子、もしくは20歳未満で障害年金の障害等級1級・2級の子のみを指します。

年金額

780,100円に「子の加算額」を加えたものになります。

子の加算額は第一子・第二子は224,500円、第三子以降は74,800円
子が遺族基礎年金を受給する場合は、この加算は第二子以降について行います。

参考URL

遺族厚生年金の対象者

支給要件

  1. 厚生年金の被保険者が死亡したとき 
  2. 被保険者期間中の傷病がもとで初診の日から5年以内に死亡したとき 
  3. 老齢厚生年金の資格期間を満たしたものが死亡したとき
  4. 1級・2級の障害厚生年金を受けられる者が死亡したとき

※ただし、死亡した者が保険料納付済期間が国民年金加入期間の3分の2以上ある場合のみ

対象者

死亡したものによって生計を維持されていた、

  1. 子・孫 ※1
  2. 55際以上の夫、父母、祖父母 ※2

※1 18歳到達年度の年度末を経過していない者または20歳未満で障害等級1・2級の者
※2 支給開始は60歳から。夫は遺族基礎年金を受給中の場合に限り、55歳未満であっても遺族厚生年金も合わせて受給できる

Note

遺族基礎年金の支給要件を満たした「子のある配偶者」と「子」は、遺族基礎年金も併せて受けることができます。

年金額

遺族厚生年金の金額は遺族基礎年金のような定額給付ではなく、故人の老齢厚生年金の報酬比例部分の年金額の4分の3となります。老齢厚生年金の報酬比例部分は報酬月額と納付月数などの条件により決定されます。
詳しい年金額は最寄りの年金事務所や年金ダイヤルで確認するようにしましょう。

参考URL

遺族基礎年金・遺族厚生年金の請求方法

請求先

  • 遺族基礎年金のみに該当する場合は、市区町村
  • 遺族基礎年金以外も受給資格がある場合は最寄りの年金事務所

提出書類

年金請求書(国民年金・厚生年金保険遺族給付)

必要なもの

  • 故人と請求者の年金手帳
  • 故人と請求者の年金証書・恩給証書
  • 故人と請求者の死亡した日以降の戸籍謄本(全部事項証明書)
  • 故人と請求者、子などの健康保険証
  • 世帯全員の住民票
  • 住民票の除票
  • 死亡診断書のコピー
  • 所得証明書
  • 課税(非課税)証明書
  • 義務教育終了後の子の場合、在学証明書・学生証等
  • 請求人の預貯金通帳
  • 印鑑等

年金の選択・併給

1人1年金の原則

年金制度は1人1年金が原則です。遺族基礎年金と遺族厚生年金は、同じ事由で支払われるため一つの年金とみなされます。

遺族年金の他にももらえる年金がある場合、いずれか1つの年金を選択することになります。

年金の併給

例外的に2つの年金を受給できる組み合わせがあります。

  • 遺族厚生年金老齢基礎年金
  • 遺族厚生年金障害基礎年金

ただし、老齢基礎年金・障害基礎年金は遺族基礎年金とどちらか1つしか受給できません。

年金受給選択申込書

2つの年金を受けられるようになった場合には、年金受給選択申込書を提出する必要があります。
これは現在受けている年金の受給を継続する場合でも必要です。

選択替え

受給選択によって選択されなかった年金でも受給できる権利は残っています

選択した年金の支給が停止される場合など、支給を停止している方の年金が高額になる場合は選択替えの手続きをすることで受け取る年金を切り替えることができます。

支給停止の要件

受給権者

  • 死亡したとき
  • 婚姻したとき(事実婚も含む)
  • 離縁によって故人との親族関係が終了したとき
  • 直系血族・直系姻族以外の養子となったとき

子・孫

  • 18歳の誕生日の属する年度末(3月31日)を過ぎたとき
  • 障害等級1・2級の人の場合は20歳になったとき
  • 18歳の誕生日の属する年度末後の20歳未満で障害等級1・2級に該当しなくなった時

父母・孫・祖父母

  • 故人の死亡当時胎児だった子が生まれたとき

年金の支給

初回支給

年金の請求手続きが終了すると、年金証書年金決定通知書が送付され、年金の支給が始まります。
初回支給は年金証書が送付されてから50日程度かかります。

定期支給

初回支給後は基本的に偶数月の15日に支給されます。支給日が土日祝日の場合は直前の平日に支給されます。
例外的に初回支給やさかのぼって過去の支払いがあった場合は奇数月に支払われることもあります。

遺族基礎年金がもらえないとき

遺族基礎年金の要件に該当しなかった場合でも、高齢寡婦に対する所得補償や、納付した保険料が掛け捨てにならないように支給される寡婦年金と死亡一時金があります。

両方の要件に該当する場合は、選択によってどちらか一方を受給することができます。
なお、選択しなかった場合は受給権を失います。

寡婦年金

夫(死亡者)の要件

  • 亡くなった夫が国民健康保険の第一号被保険者として保険料を納めた期間(免除期間を含む)が25年以上ある
  • 亡くなった夫が障害基礎年金の受給権者ではなかった
  • 亡くなった夫が老齢基礎年金を受けたことがない

第一号被保険者:厚生年金や共済年金の加入者やその被扶養者ではない被保険者。自営業者など。

妻(受給者)の要件

  • 亡くなった夫と10年以上継続して婚姻関係にある
  • 亡くなった夫に生計維持されていた
  • 65歳未満
  • 繰り上げ老齢基礎年金を受けていない

受給期間と対象

60~64歳の妻

年金額

夫の第1号被保険者期間だけで計算した老齢基礎年金額の4分の3

時効

死亡日の翌日から5年

参考URL

死亡一時金

故人の要件

  • 故人が国民年金の第一号被保険者として保険料を納めた月数が36月(3年)以上ある
  • 故人が老齢基礎年金・障害基礎年金を受けていない

受給者の要件

故人と生計を同じくしていた遺族のうち、

  1. 配偶者
  2. 父母
  3. 祖父母
  4. 兄弟姉妹

の優先順で優先順位が高い人が受けられることができます。

死亡一時金の金額

死亡一時金の額は保険料を納付した月数に応じて12万円〜32万円です。

保険料納付期間 死亡一時金受給額
36月以上、180月未満 120,000円
180月以上、240月未満 145,000円
240月以上、300月未満 170,000円
300月以上、360月未満 220,000円
360月以上、420月未満 270,000円
420月以上 320,000円

なお、付加保険料を納めた月数が36月以上ある場合は8500円が加算されます。

付加保険料

国民年金第一号保険者・任意加入被保険者が、定額保険料に上乗せして収めることのできる保険料。付加保険料を上乗せすることで、受給年金額を増やせる。

時効

死亡日の翌日から2年

参考URL

遺族厚生年金に加算される給付があるとき

遺族厚生年金の被保険者である夫が亡くなった場合、中高齢寡婦加算経過的寡婦加算を受けられる可能性があります。

中高齢寡婦加算

遺族基礎年金は子供のいない妻や、子供の年齢が受給要件から外れると受けることができなくなってしまいます。老齢基礎年金を受け取れるまでの遺族基礎年金を受けられない空白期間に対応するために、中高齢寡婦加算が設けられました。

夫(死亡者)の要件

  • 厚生年金の被保険者
  • 被保険者期間中の病気や怪我が原因で初診日から5年以内に死亡したとき
  • 1・2級の障害厚生年金の受給権者

妻(受給者)の要件

  • 夫の死亡当時40歳以上65歳未満で子がいない
  • 夫の死亡当時40歳未満だったが、40歳に達した当時、子がいるため遺族基礎年金を受けていた
  • 老齢厚生年金の受給権者または受給資格期間を満たしている場合、厚生年金被保険者期間が20年以上ある

子:18歳の年度末を経過していない子、もしくは20歳未満で1・2級の障害を持つ子

受給期間

妻が65歳に達するまで。遺族基礎年金を受けられる間は加算できない。

加算額

年額579,700円が遺族厚生年金に加算

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経過的寡婦加算

65歳までの中高齢寡婦加算に代わり加算されるのが経過的寡婦加算です。65歳到達前後における年金額の低価を防止するために設けられました。

夫(死亡者)の要件

  • 厚生年金の被保険者期間が20年以上
  • もしくは厚生年金の被保険者期間が40歳以降に15年以上

妻(受給者)の要件

  • 昭和31年4月1日以前の生まれ
  • 65歳以上

受給期間

65歳以降の妻で、以後遺族厚生年金が支給され続ける限り加算される

加算額

中高齢寡婦加算(579,700円) から (老齢基礎年金の満額 × 乗率)を除いた金額

乗率は昭和2年4月2日生まれから昭和31年4月1日生まれまでの人で、生年月日によって 12/312から348/312の間です。

参考URL

児童扶養手当

児童扶養手当はひとり親過程等の生活の安定と自立の促進のために支給される手当で、父または母の死亡も支給要件です。

対象者

  • 日本国内に住所があって18歳の誕生日の属する年度末までの子
  • もしくは20歳未満で障害等級1・2級のある子を監護している父、母、父母に代わって養育している者

制限

  • 受給者や生計が同じ扶養義務者の所得が一定以上あるときは、手当の一部または全部の支給が停止されます。
  • 支給には市区町村の審査認定が必要です。
  • 毎年8月に現況届の提出が必要です。

遺族年金との兼ね合い

  • 公的年金を受給している場合、原則として児童扶養手当は受給できません
  • しかし、公的年金の月額が児童扶養手当の月額よりも低い場合は、その差額を受給できます。

支給額

  • 子供1人の場合、全部支給:41,020円、一部支給は所得に応じて41.010円〜9,680円。
  • 子供2人以上の場合、2人目は5000円、3人目以降は1人につき3,000円ずつ加算。

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https://memories-in-time.net/wp-content/uploads/2015/05/nenkin-1024x576.jpghttps://memories-in-time.net/wp-content/uploads/2015/05/nenkin-150x150.jpgおさる葬儀に関する手続き
公的年金の手続き 年金関係ですべき手続き 故人が年金を受給していた場合は、年金の受給停止と未支給年金を請求する手続きが必要です。 また、故人の加入・受給している年金の種類や保険料を納めた期間を確認し、それに応じて遺族がもらえる年金や一時金を請求します。 年金の種類 遺族基礎年金と遺族厚生年金 遺族が受給可能な主な年金は遺族基礎年金(国民年金)と遺族厚生年金(厚生年金)があります。国民年金は20歳以上60歳未満のすべての国民が加入する年金で、厚生年金や共済年金は会社や団体で働く70歳未満の会社員や公務員などが加入しています。 時効 遺族要件と支給要件に該当した場合であっても、年金は5年、一時金は2年の時効があるので、請求期間内に速やかに請求するようにしましょう。 個人別の遺族に支給される年金・一時金 故人 遺族に支給される年金 一時金 国民年金に加入中の人(自営業など) 遺族基礎年金 寡婦年金 死亡一時金 国民年金および厚生年金に加入中の人 遺族基礎年金と遺族厚生年金 中高齢寡婦加算 経過的寡婦加算 老齢基礎年金受給権者または 受給資格期間を満たしている人 遺族基礎年金 老齢厚生年金受給権者または 受給資格期間を満たしている人 遺族厚生年金・遺族基礎年金 中高齢寡婦加算 経過的寡婦加算 老齢基礎(厚生)年金受給権者:原則65歳以上で受給資格期間25年以上の人 受給資格期間を満たしている人:65歳に達していないが、受給資格期間は満たしている人 公的年金の基本 2種類の公的年金 日本に住む20歳以上60歳未満のすべての国民が加入しているのが国民年金です。 国民年金に加える形で、会社員は厚生年金、公務員は共済年金など、2つの年金制度に同時に加入していることになります。 老齢基礎年金・老齢厚生年金の基本 受給資格期間(保険料を納めた期間と保険料の免除を受けた期間などの期間が合わせて原則25年(300月)以上)を満たしている人は原則65歳から年金を受け取ることができます。 受給資格期間は、経過措置や特例措置があるので、受給期間が足りないと思える場合でも受け取ることができる可能性があります。最寄りの年金事務所や年金ダイヤル等に問い合わせで確認をしましょう。 年金受給の停止と未支給年金の請求 故人が年金受給者だった場合は、年金受給を停止する手続きである年金受給権者死亡届の提出が必要です。 年金受給権者死亡届 故人が年金受給者であった場合は年金受給を停止する手続きが必要です。手続きが遅れて年金が支払われた場合は、返還する必要があります。 必要なもの 故人の年金証書 死亡の事実を明らかにできる書類(戸籍抄本、市区町村長に提出した死亡診断書(死体検案書)のコピー、死亡届の記載事項証明書等) 提出の必要がない場合 平成23年度より年金受給権者死亡届は以下の要件を満たす場合は出す必要はありません。 日本年金機構において、住民票コードが収録されている 死亡の事実があってから、戸籍法上の届出期限である7日以内に市区町村に死亡届を出した場合 ただし、未支給年金を請求する場合はこれまでどおり年金事務所等への請求が必要です。 未支給年金の請求 未支給年金の受給資格のある遺族 故人が死亡するまでに受け取るはずだった未支給分の年金を受け取れる条件は、故人と生計を同じくしていた 配偶者 子 父母 孫 祖父母 兄弟姉妹 その他(1)~(6)以外の3親等内の親族 の順番に請求する資格があります。 提出書類 未支給(年金・保険給付)請求書・年金受給権者死亡届 (報告書) 必要なもの 故人の年金証書 故人と請求者の身分関係が確認できる書類 (戸籍抄本等) 故人と請求者が生計を同じくしていたことが分かる書類 (住民票の写し等) 受け取りを希望する金融機関の通帳 故人と請求者が別世帯の場合は「生計同一についての別紙の様式」 請求先 最寄りの年金事務所または街角の年金相談センターに提出します。 遺族年金の請求 遺族年金の支給対象 故人が加入・受給していた年金ごとに「遺族」の範囲は異なります。 遺族年金や一時金の対象者は「故人に生計を維持されていた」というのがポイントです。 年金額と受給期間 遺族基礎(厚生)年金の額は、物価水準などの変動に応じて変更になる場合があります。 また、支給が決定しても、支給停止や受給資格を喪失する要件があります。 遺族基礎年金の対象者 支給要件 国民年金の被保険者または老齢基礎年金の資格期間を満たした者が死亡したとき 死亡した者の保険料納付済期間(保険料免除期間含む)が加入期間の3分の2以上 対象者 死亡した者によって生計を維持されていた、 子のある配偶者 子 ここでいう「子」は18歳到達年度の末日(3月31日)を経過していない子、もしくは20歳未満で障害年金の障害等級1級・2級の子のみを指します。 年金額 780,100円に「子の加算額」を加えたものになります。 子の加算額は第一子・第二子は224,500円、第三子以降は74,800円 子が遺族基礎年金を受給する場合は、この加算は第二子以降について行います。 参考URL 遺族基礎年金(受給要件・支給要件・計算方法) 日本年金機構 遺族厚生年金の対象者 支給要件 厚生年金の被保険者が死亡したとき ※ 被保険者期間中の傷病がもとで初診の日から5年以内に死亡したとき ※ 老齢厚生年金の資格期間を満たしたものが死亡したとき 1級・2級の障害厚生年金を受けられる者が死亡したとき ※ただし、死亡した者が保険料納付済期間が国民年金加入期間の3分の2以上ある場合のみ 対象者 死亡したものによって生計を維持されていた、 妻 子・孫 ※1 55際以上の夫、父母、祖父母 ※2 ※1 18歳到達年度の年度末を経過していない者または20歳未満で障害等級1・2級の者 ※2 支給開始は60歳から。夫は遺族基礎年金を受給中の場合に限り、55歳未満であっても遺族厚生年金も合わせて受給できる Note 遺族基礎年金の支給要件を満たした「子のある配偶者」と「子」は、遺族基礎年金も併せて受けることができます。 年金額 遺族厚生年金の金額は遺族基礎年金のような定額給付ではなく、故人の老齢厚生年金の報酬比例部分の年金額の4分の3となります。老齢厚生年金の報酬比例部分は報酬月額と納付月数などの条件により決定されます。 詳しい年金額は最寄りの年金事務所や年金ダイヤルで確認するようにしましょう。 参考URL 遺族厚生年金(受給要件・支給開始時期・計算方法) 日本年金機構 遺族基礎年金・遺族厚生年金の請求方法 請求先 遺族基礎年金のみに該当する場合は、市区町村 遺族基礎年金以外も受給資格がある場合は最寄りの年金事務所 提出書類 年金請求書(国民年金・厚生年金保険遺族給付) 必要なもの 故人と請求者の年金手帳 故人と請求者の年金証書・恩給証書 故人と請求者の死亡した日以降の戸籍謄本(全部事項証明書) 故人と請求者、子などの健康保険証 世帯全員の住民票 住民票の除票 死亡診断書のコピー 所得証明書 課税(非課税)証明書 義務教育終了後の子の場合、在学証明書・学生証等 請求人の預貯金通帳 印鑑等 年金の選択・併給 1人1年金の原則 年金制度は1人1年金が原則です。遺族基礎年金と遺族厚生年金は、同じ事由で支払われるため一つの年金とみなされます。 遺族年金の他にももらえる年金がある場合、いずれか1つの年金を選択することになります。 年金の併給 例外的に2つの年金を受給できる組み合わせがあります。 遺族厚生年金と老齢基礎年金 遺族厚生年金と障害基礎年金 ただし、老齢基礎年金・障害基礎年金は遺族基礎年金とどちらか1つしか受給できません。 年金受給選択申込書 2つの年金を受けられるようになった場合には、年金受給選択申込書を提出する必要があります。 これは現在受けている年金の受給を継続する場合でも必要です。 選択替え 受給選択によって選択されなかった年金でも受給できる権利は残っています。 選択した年金の支給が停止される場合など、支給を停止している方の年金が高額になる場合は選択替えの手続きをすることで受け取る年金を切り替えることができます。 支給停止の要件 受給権者 死亡したとき 婚姻したとき(事実婚も含む) 離縁によって故人との親族関係が終了したとき 直系血族・直系姻族以外の養子となったとき 子・孫 18歳の誕生日の属する年度末(3月31日)を過ぎたとき 障害等級1・2級の人の場合は20歳になったとき 18歳の誕生日の属する年度末後の20歳未満で障害等級1・2級に該当しなくなった時 父母・孫・祖父母 故人の死亡当時胎児だった子が生まれたとき 年金の支給 初回支給 年金の請求手続きが終了すると、年金証書・年金決定通知書が送付され、年金の支給が始まります。 初回支給は年金証書が送付されてから50日程度かかります。 定期支給 初回支給後は基本的に偶数月の15日に支給されます。支給日が土日祝日の場合は直前の平日に支給されます。 例外的に初回支給やさかのぼって過去の支払いがあった場合は奇数月に支払われることもあります。 遺族基礎年金がもらえないとき 遺族基礎年金の要件に該当しなかった場合でも、高齢寡婦に対する所得補償や、納付した保険料が掛け捨てにならないように支給される寡婦年金と死亡一時金があります。 両方の要件に該当する場合は、選択によってどちらか一方を受給することができます。 なお、選択しなかった場合は受給権を失います。 寡婦年金 夫(死亡者)の要件 亡くなった夫が国民健康保険の第一号被保険者として保険料を納めた期間(免除期間を含む)が25年以上ある 亡くなった夫が障害基礎年金の受給権者ではなかった 亡くなった夫が老齢基礎年金を受けたことがない 第一号被保険者:厚生年金や共済年金の加入者やその被扶養者ではない被保険者。自営業者など。 妻(受給者)の要件 亡くなった夫と10年以上継続して婚姻関係にある 亡くなった夫に生計維持されていた 65歳未満 繰り上げ老齢基礎年金を受けていない 受給期間と対象 60~64歳の妻 年金額 夫の第1号被保険者期間だけで計算した老齢基礎年金額の4分の3 時効 死亡日の翌日から5年 参考URL 寡婦年金 日本年金機構 寡婦年金を受けられるとき 日本年金機構 死亡一時金 故人の要件 故人が国民年金の第一号被保険者として保険料を納めた月数が36月(3年)以上ある 故人が老齢基礎年金・障害基礎年金を受けていない 受給者の要件 故人と生計を同じくしていた遺族のうち、 配偶者 子 父母 孫 祖父母 兄弟姉妹 の優先順で優先順位が高い人が受けられることができます。 死亡一時金の金額 死亡一時金の額は保険料を納付した月数に応じて12万円〜32万円です。 保険料納付期間 死亡一時金受給額 36月以上、180月未満 120,000円 180月以上、240月未満 145,000円 240月以上、300月未満 170,000円 300月以上、360月未満 220,000円 360月以上、420月未満 270,000円 420月以上 320,000円 なお、付加保険料を納めた月数が36月以上ある場合は8500円が加算されます。 付加保険料 国民年金第一号保険者・任意加入被保険者が、定額保険料に上乗せして収めることのできる保険料。付加保険料を上乗せすることで、受給年金額を増やせる。 時効 死亡日の翌日から2年 参考URL 死亡一時金 日本年金機構 死亡一時金を受けられるとき 日本年金機構 付加保険料の納付のご案内 日本年金機構 遺族厚生年金に加算される給付があるとき 遺族厚生年金の被保険者である夫が亡くなった場合、中高齢寡婦加算や経過的寡婦加算を受けられる可能性があります。 中高齢寡婦加算 遺族基礎年金は子供のいない妻や、子供の年齢が受給要件から外れると受けることができなくなってしまいます。老齢基礎年金を受け取れるまでの遺族基礎年金を受けられない空白期間に対応するために、中高齢寡婦加算が設けられました。 夫(死亡者)の要件 厚生年金の被保険者 被保険者期間中の病気や怪我が原因で初診日から5年以内に死亡したとき 1・2級の障害厚生年金の受給権者 妻(受給者)の要件 夫の死亡当時40歳以上65歳未満で子がいない 夫の死亡当時40歳未満だったが、40歳に達した当時、子がいるため遺族基礎年金を受けていた 老齢厚生年金の受給権者または受給資格期間を満たしている場合、厚生年金被保険者期間が20年以上ある 子:18歳の年度末を経過していない子、もしくは20歳未満で1・2級の障害を持つ子 受給期間 妻が65歳に達するまで。遺族基礎年金を受けられる間は加算できない。 加算額 年額579,700円が遺族厚生年金に加算 参考URL 年金用語集 - 中高齢寡婦加算 日本年金機構 経過的寡婦加算 65歳までの中高齢寡婦加算に代わり加算されるのが経過的寡婦加算です。65歳到達前後における年金額の低価を防止するために設けられました。 夫(死亡者)の要件 厚生年金の被保険者期間が20年以上 もしくは厚生年金の被保険者期間が40歳以降に15年以上 妻(受給者)の要件 昭和31年4月1日以前の生まれ 65歳以上 受給期間 65歳以降の妻で、以後遺族厚生年金が支給され続ける限り加算される 加算額 中高齢寡婦加算(579,700円) から (老齢基礎年金の満額 × 乗率)を除いた金額 乗率は昭和2年4月2日生まれから昭和31年4月1日生まれまでの人で、生年月日によって 12/312から348/312の間です。 参考URL 年金用語集 - 経過的寡婦加算 日本年金機構 児童扶養手当 児童扶養手当はひとり親過程等の生活の安定と自立の促進のために支給される手当で、父または母の死亡も支給要件です。 対象者 日本国内に住所があって18歳の誕生日の属する年度末までの子 もしくは20歳未満で障害等級1・2級のある子を監護している父、母、父母に代わって養育している者 制限 受給者や生計が同じ扶養義務者の所得が一定以上あるときは、手当の一部または全部の支給が停止されます。 支給には市区町村の審査と認定が必要です。 毎年8月に現況届の提出が必要です。 遺族年金との兼ね合い 公的年金を受給している場合、原則として児童扶養手当は受給できません しかし、公的年金の月額が児童扶養手当の月額よりも低い場合は、その差額を受給できます。 支給額 子供1人の場合、全部支給:41,020円、一部支給は所得に応じて41.010円〜9,680円。 子供2人以上の場合、2人目は5000円、3人目以降は1人につき3,000円ずつ加算。 参考URL 児童扶養手当について 厚生労働省