火葬場が足りない?火葬に一週間以上かかる多死社会の現実とは

火葬場が足りない

現在、日本は「超高齢化社会」と言われています。

高齢者が大量にお亡くなりになる社会です。

昨年2020年は、コロナ禍の影響がありました。

マスク着用や手洗いの効果で年間死亡数は11年ぶりに減っていますが・・・

参考 年間死亡数11年ぶり減 コロナ対策で感染症激減日本経済新聞

それでも、昨年2020年の年間死亡者数は138万4544人に達しています。

これは10年前に比べ、約20万人増えた計算です。

そして日本は今、斎場や火葬場が混雑するという深刻な「多死社会」に突入しています。

この記事では、コロナ禍以前から続くそのような社会情勢についてみていきます。

公営斎場は予約が取れないほど混み合っている?

2012年のクローズアップ現代で、「火葬場が混む」という問題を取り上げていました。

番組内容はこちらです↓
参考 お葬式が出せない どうする“葬送の場”NHK クローズアップ現代

この番組では、亡くなってから葬儀業者に相談したところ、
・お通夜までに9日かかった
・10日間霊安室の冷蔵庫で遺体を安置していた
などのケースを取り上げられていました。

また、専門家がこの混み合っている背景を、火葬場に対して次のように言及していました。

そういった中で火葬に対するニーズといたしまして葬儀から火葬、場合によっては初七日まで一連でできる施設が求められており、特に公営の斎場を利用して葬儀を行いたいというニーズは高くなっておりまして、そういった方が火葬待ちと式場待ちとして希望される方が多くなっております。
 
場合によっては葬儀、火葬ということでそういう流れの中で、どうしても昼の12時前後の火葬の競合が多くなりまして、そうなるとどうしてもその希望でしたいという方で、火葬待ちも発生してるというのが現状になっております。

なお、この番組が特に取り上げていたのは、自治体が運営する「公営斎場」に対してです。

参考 お葬式が出せない どうする“葬送の場”Facebook 煙のゆくえ

公営斎場は民営斎場と比べて非常に安価でできるのが特徴で、その分人気で予約をとるのが非常に難しいのです。

つまり、年間死亡者数の増大に加え、安価な葬儀に対するニーズの増加も斎場が混み合っている原因になっているようです。

一方の民営斎場も斎場自体は公営に比べて空いているものの、火葬場が混み合っているという事情は共通と考えられます。

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一方で火葬場がなかなか増えない現実も

火葬場が足りないのなら火葬場を増やすしかありませんよね。

しかし、事はそう簡単には運ばないようです。

以前、川越市の「火葬場建設候補地」が取り上げられていました。

そこでは単純なイメージの悪化を危惧する声に加え、不動産価格が1割〜2割も減少するおそれがあるという鑑定が出されたとのことです。

それに対し、自治体は建設の見返りに「環境整備」を条件に提示して交渉を進めているそうですが、

しかし、火葬場を増やすのは一筋縄ではいきそうにないのです。

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火葬場を増やすためにはどうすればいいのか

まず思いつくのは単純に火葬場を増やすことです。

たとえば広島県三次市では、逆に火葬場を公募して、地域と共に火葬場を作ろうと考えました。

「人生終えんの場としては、やっぱり火葬場というのはすばらしいものを建ててもらいたい。住民が誇れるものにしてもらいたい。」

さまざまな意見が出された委員会。
最終的に、四季折々の自然の中で見送ることができる施設にする計画がまとまりました。
斎場の一帯には、たくさんの桜や紅葉を植えることになりました。

火葬場の需要があるということは、地方の自治体にとっては逆にチャンスかもしれません。

また、新規で火葬場を増やすのが難しい以上、施設の拡張や24時間対応も考えるべきでないでしょうか。

「友引」の日に休む火葬場も多いですが、これも仏教徒は無関係なので、その辺りの意識の変化も必要だと思います。

2015年3月9日のとくダネ!では遺体の安置所を増やす「遺体ホテル」という解決案が紹介されていました。

火葬場が増えないのなら遺体を安置する場所を増やそうという発想です。

また、遺体ホテルというのはキャッチーですが、仮安置所を増やすという発想は間違っていないのではないでしょうか。

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一番大事なのは社会が何を求めているか知ること

今回注目すべきなのは、首都圏などの人口密集地域で、特に安い公営斎場による葬送を希望したという2つの条件が揃った場合です。

この条件が揃ったときに、一週間以上待たされるという問題が多発していることです。

しかし、民営斎場も工夫すれば相当に費用を抑えることができるものです。

いまでは、「家族葬」や「直葬」、お墓も「散骨」や「手元供養」など多様化してきています。

そのため今までの葬送形式に拘るのではなくて、今一度、どのように故人を送るかを考える時期に来たのではないでしょうか。

費用で葬儀を変えるのに抵抗がある人もいるかもしれません。

ですが、本来は死後7日後に行う「初七日法要」だって現代社会では頻繁に集まることが困難になり今では葬儀当日に繰り上げて行うことが一般的です。

葬儀はいつも時代に合わせて柔軟に変化しているのです。

香典も血縁者が一同に介するのも、共同体を主としていた時代にはそれが必要だったからです。

長くなってきたので まとめます。

  • 現実問題として都市部の「火葬場」と「安置所」の増設葬儀の効率化をする必要がある
  • 葬儀はこれまでも社会のニーズに合わせて変化し続けている
  • 「葬送」について改めて考える もしかしたら火葬場・安置所の反対の意識も変わるかもしれない
結局のところ一番の障害は火葬場・安置所の増設に対するマイナスイメージだったり、葬儀を効率化することへの抵抗だったりと、死や葬儀に対する意識です。

でも、よくよく調べてみると昔から日本はその時折の社会状況に合わせて葬儀の形を変えてきたことがわかります。
ならば、今あらためて葬儀について、死について考える時なんじゃないかというのが筆者の意見です。

皆さんはどう思いましたか?

この記事が、火葬場が足りない問題を考えるきっかけになりましたら幸いです。

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