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「直葬」というお葬式の形、聞いたことありますか?故人が亡くなったら、通夜や告別式を開かずに火葬場へ搬送し、すみやかに火葬する方法です。葬儀の手順を大幅に省略するため、費用が桁違いに安いのが特徴です。
ちょっと抵抗がある…という方もいますが、関東では直葬の割合が実に5分の1にまで到達しているというNHKの報道(2013年)もありました。

直葬の費用や手順、そしてその実体などに迫りたいと思います!

直葬とは

chokusou

臨終後、そのまま火葬するのが直葬。一般葬のスケールを小さくした家族葬と違い、直葬は手順そのものを省いている。

 

火葬のみの葬儀形態 炉前読経を行うことも

遺体を安置後、通夜や告別式などを行わずに直接火葬場へ出棺する非常にシンプルな葬儀です。費用は一般的に20万円ほどに抑えられます。

宗教儀式を省略するのが本来ですが、僧侶を呼び火葬場で読経を行うことも可能で、近親者や親しい友人などで少人数で行うのが一般的です。

直葬で発生する費用

直葬の費用

直葬で発生する費用。枕経や炉前読経を依頼する場合はお布施などの寺院費用が別途必要になる。

手順が大幅に省略されるのでその分費用も安く抑えられますが、具体的に直葬の費用は何がかかるのか?

まず火葬する為に必要な「火葬代」と「棺代」、「納骨容器代」が必要です。

そして次にかかるのは「火葬までの搬送・安置」の費用です。
火葬は伝染病などのリスクがある場合を除いて24時間は火葬できません。そして病院も安置できないところがほとんどですので、「病院からの安置所(自宅など)への搬送費用」「安置の際のドライアイスなどの保存処置費用・自宅以外の場合は安置代」「安置所から火葬場への搬送費用」が別途必要になります。
葬儀社を介さずにも一応は可能ですが、遺体の搬送や保存など、高度な処置も必要となるため現実的には葬儀社に依頼することになります。

直葬自体は無宗教葬に近い考え方ですが、読経を希望する人もいます。その場合は読経に対するお布施や、焼香などの「寺院費用」がかかります。

異常に安い直葬に注意

直葬の費用で最も多いのは20万~30万円台です。10万円台もありますが、これは火葬費用などは別ということが多く、直葬代に何が含まれているのかをよく確認することが必要です。

こんな人にオススメ!直葬のメリット

直葬のメリット

とにかく費用を抑えたい!家族に経済的に迷惑をかけたくない!故人の遺志を汲む

一番のメリットは費用が安いことです。家族葬が一般葬の縮小版であるのに対し、直葬は葬儀そのものを省略するものです。そして、最近では「家族に負担をかけたくない」「自分の葬儀は開かなくて良い」ということを故人が生前に希望することも多いのです。

単純に遺族側が金額を低くしたいというだけではなく、故人本人が家族に経済的に負担をかけたくない、また親類縁者も遠方からわざわざ来てもらうのも忍びないという思いが強いようです。そういった意味では故人の思いやりが強く反映された葬儀のやり方と言えます。

葬儀の準備に追われることなく、故人とゆっくり過ごしたい

通常の葬儀の場合、臨終後から葬儀社を紹介してもらってすぐに葬儀の準備をはじめなければなりません。
そして、香典の計算や返礼品の用意など、葬儀が終わっても事務処理に追われることになります。

直葬は葬儀一切を省略するので、これらの準備に追われることもなく、身内で故人と最後の時間をゆっくり過ごすことができます

できるだけ早く火葬してあげたい!

一般葬の場合、「宗教者の都合」、「葬儀の式場の都合」、「参列者・関係者の都合」、そして「火葬場の都合」も考えないと行えません。日本は高齢化社会で、死者数も年々増加してきており、都市部では葬儀に一週間以上かかるケースも増えてきました。(参考記事)

直葬であれば、考慮にいれるのは原則火葬場の都合だけです。葬儀を開いてあげたいけど、遺体を一週間もドライアイスで冷やし続けるのもなかなか忍びない話です。

宗教観・死生観を重視したい

「普段は無宗教なのに、葬儀だけ決して安くない費用をかけて仏式であげることに違和感を感じる」という人や、「死後は何もない。儀式は不要」と無宗教思想を強く持っている人も中にはいます。

自由葬というお金をかけて行う無宗教葬もありますが、費用をかけない選択肢の一つとして直葬が人気なのかもしれません。

 シンプルに済ませるはずが…直葬で注意するポイント!

注意するポイント

直葬代に何が含まれているのかをよく確認する

安いプランを選んだはずが、終わってみれば費用がかさんでいたということがあります。例えば直葬代10万円台というのは火葬代を含んでいない場合が多く、火葬代やドライアイスなど必要なものを含めると自分が想定していた以上の金額がかかることがあります

葬儀社とよく相談して、直葬代には何が含まれているのか、最終的にはいくらになるのかという見積をしっかりとることが大事です。

墓地に納骨する場合は、菩提寺や墓地・霊園に直葬が可能かを聞いておく

直葬は原則宗教儀式一切を省くため、お寺によっては納骨を断られることもあります。菩提寺があるなら、直葬で納骨が可能かどうかを必ず確認しましょう。

炉前読経が可能かどうか確認

直葬はNGというお寺でも最低でも炉前読経をすれば納骨OKというケースもあります。お寺に納骨する場合はよく相談してみましょう。

葬儀社に「葬儀はしない」ことをはっきりと伝える

臨終から遺体の安置、搬送で多くの場合、葬儀社を利用することになると思います。この時、葬儀社は基本的に葬儀を行う前提で段取りを行いますので、はっきりと直葬を希望している旨を伝えておかなければいけません葬儀社が直葬に対応できるかどうかをしっかりと確認しましょう。

周囲への配慮を再優先に

家族葬と違い、儀式を大幅に省くので強い反発があるかもしれません。周囲への配慮を徹底し、最後の時を家族で静かに過ごしたい旨を伝え、理解を求めましょう。精神的負担を減らす為にも関わらず、周囲の反発や個別弔問に追われては元も子もないので、家族葬よりもより周囲への配慮が求められそうです。

安さ以外の直葬の面

関東では増えている直葬ですが、葬儀場の混雑や今後ますます増えるのではないかと思います。遺族が費用を安くしたいだけと思われがちですが、実際には故人が強く希望している場合も多いのです。故人との最後の時間を葬儀の準備におわれることなくゆっくりと過ごしたい、自分が死んだ時に家族へ負担はかけたくないなど、安いだけではなくて家族の思いやりが感じられる葬儀でもあるのです。

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https://memories-in-time.net/wp-content/uploads/2015/03/chokusou-image-1024x576.jpghttps://memories-in-time.net/wp-content/uploads/2015/03/chokusou-image-150x150.jpgおさるお葬式の種類を知りたい
「直葬」というお葬式の形、聞いたことありますか?故人が亡くなったら、通夜や告別式を開かずに火葬場へ搬送し、すみやかに火葬する方法です。葬儀の手順を大幅に省略するため、費用が桁違いに安いのが特徴です。 ちょっと抵抗がある…という方もいますが、関東では直葬の割合が実に5分の1にまで到達しているというNHKの報道(2013年)もありました。 直葬の費用や手順、そしてその実体などに迫りたいと思います! 直葬とは   火葬のみの葬儀形態 炉前読経を行うことも 遺体を安置後、通夜や告別式などを行わずに直接火葬場へ出棺する非常にシンプルな葬儀です。費用は一般的に20万円ほどに抑えられます。 宗教儀式を省略するのが本来ですが、僧侶を呼び火葬場で読経を行うことも可能で、近親者や親しい友人などで少人数で行うのが一般的です。 直葬で発生する費用 手順が大幅に省略されるのでその分費用も安く抑えられますが、具体的に直葬の費用は何がかかるのか? まず火葬する為に必要な「火葬代」と「棺代」、「納骨容器代」が必要です。 そして次にかかるのは「火葬までの搬送・安置」の費用です。 火葬は伝染病などのリスクがある場合を除いて24時間は火葬できません。そして病院も安置できないところがほとんどですので、「病院からの安置所(自宅など)への搬送費用」「安置の際のドライアイスなどの保存処置費用・自宅以外の場合は安置代」「安置所から火葬場への搬送費用」が別途必要になります。 葬儀社を介さずにも一応は可能ですが、遺体の搬送や保存など、高度な処置も必要となるため現実的には葬儀社に依頼することになります。 直葬自体は無宗教葬に近い考え方ですが、読経を希望する人もいます。その場合は読経に対するお布施や、焼香などの「寺院費用」がかかります。 異常に安い直葬に注意 直葬の費用で最も多いのは20万~30万円台です。10万円台もありますが、これは火葬費用などは別ということが多く、直葬代に何が含まれているのかをよく確認することが必要です。 こんな人にオススメ!直葬のメリット とにかく費用を抑えたい!家族に経済的に迷惑をかけたくない!故人の遺志を汲む 一番のメリットは費用が安いことです。家族葬が一般葬の縮小版であるのに対し、直葬は葬儀そのものを省略するものです。そして、最近では「家族に負担をかけたくない」「自分の葬儀は開かなくて良い」ということを故人が生前に希望することも多いのです。 単純に遺族側が金額を低くしたいというだけではなく、故人本人が家族に経済的に負担をかけたくない、また親類縁者も遠方からわざわざ来てもらうのも忍びないという思いが強いようです。そういった意味では故人の思いやりが強く反映された葬儀のやり方と言えます。 葬儀の準備に追われることなく、故人とゆっくり過ごしたい 通常の葬儀の場合、臨終後から葬儀社を紹介してもらってすぐに葬儀の準備をはじめなければなりません。 そして、香典の計算や返礼品の用意など、葬儀が終わっても事務処理に追われることになります。 直葬は葬儀一切を省略するので、これらの準備に追われることもなく、身内で故人と最後の時間をゆっくり過ごすことができます。 できるだけ早く火葬してあげたい! 一般葬の場合、「宗教者の都合」、「葬儀の式場の都合」、「参列者・関係者の都合」、そして「火葬場の都合」も考えないと行えません。日本は高齢化社会で、死者数も年々増加してきており、都市部では葬儀に一週間以上かかるケースも増えてきました。(参考記事) 直葬であれば、考慮にいれるのは原則火葬場の都合だけです。葬儀を開いてあげたいけど、遺体を一週間もドライアイスで冷やし続けるのもなかなか忍びない話です。 宗教観・死生観を重視したい 「普段は無宗教なのに、葬儀だけ決して安くない費用をかけて仏式であげることに違和感を感じる」という人や、「死後は何もない。儀式は不要」と無宗教思想を強く持っている人も中にはいます。 自由葬というお金をかけて行う無宗教葬もありますが、費用をかけない選択肢の一つとして直葬が人気なのかもしれません。  シンプルに済ませるはずが…直葬で注意するポイント! 直葬代に何が含まれているのかをよく確認する 安いプランを選んだはずが、終わってみれば費用がかさんでいたということがあります。例えば直葬代10万円台というのは火葬代を含んでいない場合が多く、火葬代やドライアイスなど必要なものを含めると自分が想定していた以上の金額がかかることがあります。 葬儀社とよく相談して、直葬代には何が含まれているのか、最終的にはいくらになるのかという見積をしっかりとることが大事です。 墓地に納骨する場合は、菩提寺や墓地・霊園に直葬が可能かを聞いておく 直葬は原則宗教儀式一切を省くため、お寺によっては納骨を断られることもあります。菩提寺があるなら、直葬で納骨が可能かどうかを必ず確認しましょう。 炉前読経が可能かどうか確認 直葬はNGというお寺でも最低でも炉前読経をすれば納骨OKというケースもあります。お寺に納骨する場合はよく相談してみましょう。 葬儀社に「葬儀はしない」ことをはっきりと伝える 臨終から遺体の安置、搬送で多くの場合、葬儀社を利用することになると思います。この時、葬儀社は基本的に葬儀を行う前提で段取りを行いますので、はっきりと直葬を希望している旨を伝えておかなければいけません。葬儀社が直葬に対応できるかどうかをしっかりと確認しましょう。 周囲への配慮を再優先に 家族葬と違い、儀式を大幅に省くので強い反発があるかもしれません。周囲への配慮を徹底し、最後の時を家族で静かに過ごしたい旨を伝え、理解を求めましょう。精神的負担を減らす為にも関わらず、周囲の反発や個別弔問に追われては元も子もないので、家族葬よりもより周囲への配慮が求められそうです。 安さ以外の直葬の面 関東では増えている直葬ですが、葬儀場の混雑や今後ますます増えるのではないかと思います。遺族が費用を安くしたいだけと思われがちですが、実際には故人が強く希望している場合も多いのです。故人との最後の時間を葬儀の準備におわれることなくゆっくりと過ごしたい、自分が死んだ時に家族へ負担はかけたくないなど、安いだけではなくて家族の思いやりが感じられる葬儀でもあるのです。